国内

副業の違法サイトが摘発され、すべてを失った男の懺悔告白

副業にできると気づいてしまった(イメージ)

副業にできると気づいてしまった(イメージ)

 仕事の目的が「金銭を得ること」「利益を上げること」であるのは間違っていないが、目的が「それだけ」になっている状態は果たして健全と言えるのか。その仕事の内容、やり方がどれだけ反社会的だったり倫理観に乏しいとしても、金儲けができる=有能と単純に結びつけるのは何かが狂っていないだろうか? 運営するブログやホームページなどにアフィリエイト広告を掲載する「副業」で本業を上回る収入を得ていたものの、違法コンテンツに頼っていたためすべてを失った40代男性の後悔とこれからについて、ライターの森鷹久氏がレポートする。

 * * *
「後ろめたい気持ちはずっとあった。ただ、これでお金が稼げるし、良い生活ができる。辞められなくなったんです」

 北関東某市在住の作業員・福田翔平さん(仮名・40代)は元々、都内の化学メーカーに勤務する平凡なサラリーマンで、かつての年収は490万円ほど。妻と幼稚園に通う娘の三人で、古いが住み心地は良かったという社宅で暮らしていた。贅沢をしなければ何不自由なく生活ができたし、貯金もできていた。あと数年もしたら頭金を用意して、郊外に戸建てを建てよう、そんな夢を妻と語り合ったりもしたという。堅実だった男性が後ろめたさを感じつつも、辞められなくなってしまったのが、アフィリエイトで収入を得る「副業」だった。

 遡ること15年ほど前、きっかけは、その後、副業にどっぷりハマってしまったときの動機「金儲け」とは無縁のところから始まった。

「何気なくSNSを見ていたところ『アイドルの放送事故映像』という文字が目に飛び込んできました。そのアイドル、私が昔からファンだった子で、思わずそのリンクを踏んじゃったんです。本当に軽い気持ち、どれどれ? というような……」

 福田さんが踏んだリンク先には、そのアイドル女性が制服姿で映る動画があった。女性が向きを変えた瞬間、着用していたミニスカートがふわりと浮き上がり、下着が見えたような気がしたが画質が悪く、よくわからない。しかし、ちょっと得した気分に浸り、何気ない気持ちでその映像をダウンロードしたのである。

関連記事

トピックス

放送100年という記念の日に各局では、さまざまなジャンルの特番が放送される(写真/PIXTA)
《各局の現在地が鮮明に》“放送100年”の日に見えたフジテレビの危機 ブレないテレ東、“実より名を取る”テレ朝 
NEWSポストセブン
サインと写真撮影に応じ“神対応”のロバーツ監督
ドジャース・ロバーツ監督が訪れた六本木・超高級和食店での“神対応” 全員のサインと写真撮影に応じ、間違えてファンの車に乗ってしまう一幕も
週刊ポスト
元SKE48の江籠裕奈
【元SKE48でいちばんの愛されっ子“えごちゃん”】江籠裕奈が大人の新境地を魅せた「新しい私が写っていると思います!」
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”女子ゴルフ選手を待ち受ける「罰金地獄」…「4人目」への波及も噂され周囲がハラハラ
週刊ポスト
元気なシニアも増えている(イメージ)
“ユニクロじいさん”に“レオンじいさん”、そして希少種が…「おれは老人ではない」と思っている団塊世代のリアルな実態 エッセイストが考えた「現代老人と昔の老人」の姿
NEWSポストセブン
大村崑さん、桂文枝師匠
春場所の溜席に合計268歳の好角家レジェンド集結!93歳・大村崑さんは「相撲中継のカット割りはわかっているので、映るタイミングで背筋を伸ばしてカメラ目線です」と語る
NEWSポストセブン
米国ではテスラ販売店への抗議活動、テスラそのものを拒否するよう呼びかける動きが高まっている(AFP=時事)
《マスク氏への批判で不買運動拡大》テスラ車というだけで落書きや破壊の標的に 在米の日本人男性の妻は付け替え用の”ホンダのロゴ”を用意した
NEWSポストセブン
大谷翔平の第一号に米メディアが“疑惑の目”(時事通信、右はホームランボールをゲットした少年)
「普通にホームランだと思った」大谷翔平“疑惑の第1号”で記念ボールゲットの親子が語った「ビデオ判定時のスタンドの雰囲気」
NEWSポストセブン
水原一平(左、Aflo)と「親友」デビッド・フレッチャー(右、時事通信)
《大谷翔平のチームメイトに誘われて…》水原一平・元通訳が“ギャンブルに堕ちた瞬間”、エンゼルス時代の親友がアップした「チャリティー・ポーカー」投稿
NEWSポストセブン
「ナスD」として人気を博したが…
《俺って、会社でデスクワークするのが苦手なんだよね》テレビ朝日「ナスD」が懲戒処分、517万円を不正受領 パワハラも…「彼にとって若い頃に経験したごく普通のことだったのかも」
NEWSポストセブン
姉妹のような関係だった2人
小泉今日子、中山美穂さんのお別れ会でどんな言葉を贈るのか アイドルの先輩後輩として姉妹のようだった2人、若い頃は互いの家を行き来し泥酔するまで飲み明かしたことも
女性セブン
藤子・F・不二雄作品に精通した伊藤公志さん。寺本監督からの信頼も厚い
『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』脚本家が明かす「こだわりのオマージュ」、考え抜いた「王道の展開」
NEWSポストセブン