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梅宮辰夫さん逝去から1年、妻と娘が語る相続と家族関係の変化

梅宮辰夫さんが亡くなって、母娘関係にも変化が訪れたという(左からクラウディアさん、辰夫さん、アンナ。2010年)

梅宮辰夫さんが亡くなって、母娘関係にも変化が訪れたという(左からクラウディアさん、辰夫さん、アンナ。2010年)

 2019年12月に亡くなった俳優の梅宮辰夫さん(享年81)。さまざまな遺産をのこした辰夫さんだったが、遺言書がなかったため、妻であるクラウディアさん(76才)と娘のアンナ(48才)は、役所や金融機関に何度も足を運ぶなど、奔走することとなった。

 相続人が他にいないか戸籍を調べるため、辰夫さんが満州から引き揚げた後に住んでいた茨城・水戸や、辰夫さんの祖父の出生地である福島・会津若松の市役所にも行ったという。辰夫さんの逝去から1年、アンナが振り返る。

「父が亡くなった直後に始まった相続手続きは、2020年7月下旬に無事終わりました。相続税の申告は亡くなってから10か月以内に済ませなければならないのですが、遺言書も財産の一覧表も何も残っていなかったため苦労しました」

 とはいえ遺言書がなかったからこそ、相続の手続きの一つひとつや遺品整理をしながら、父のことを思い返すことができたという。血のつながった親子とはいえ、遺言書のない場合の相続は“もめごと”がつきもののイメージがあるが、がんばるアンナの姿にクラウディアさんは異議を唱えることはなく、何一つもめごとは起こらなかった。クラウディアさんはこう振り返る。

「本来なら、私もいろいろ動かなければならなかったのですが、ほとんどアンナにやってもらってしまいました。本当は私は自分でいろいろ動くタイプなのに、なんにもできなくて悔しさやじれったさもありました。アンナは慣れていないことばかりで、大変だったと思います」

 夫の相続に奮闘する娘の背中を見て、クラウディアさんの意識も変わったという。

「アンナと一緒に銀行へ行くと、そのたび書類にサインをしなくちゃならなかった。私はこんなに長い間日本にいるのに、周りは親切な人ばかりだったから、日本語を読み書きできなくてもいままで困ることがなかったんです。でも、私はいままで何をやってたんだろう!って反省して、小学1年生用のドリルを買ってきました」(クラウディアさん)

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