住まい・不動産

持ち家と賃貸どちらを選ぶ? 損得だけでは語れないメリット・デメリット

賃貸と持ち家の特徴を比較

賃貸と持ち家の特徴を比較

 住まいを選択する際にまず悩むのは、家を買うか、それとも借り続けるか、ということ。どちらが「おトク」なのかは前提条件によっていくらでも変わるもの。それぞれの前提条件によって、住まいの選び方はどう変わるのか。新刊『「貯金ゼロ、知識ゼロ、節約ゼロ」でも大丈夫!“もしも”に備える新しいお金の使い方』を上梓したファイナンシャルプランナーの清水香氏が解説する。

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 住まい選びにおいてなによりも大切なのは、「ソン・トク」を超えて、「自分らしい暮らし」にフィットする方法を選ぶこと。どんな住まい方を選んでもメリット・デメリットがあり、そもそも家賃やローン返済、保険料などの住宅関連費がかかり続けることは変わらないからだ。ということで、まずは持ち家と賃貸住宅それぞれの特徴を確認してみよう。「どっちがおトクか」だけでは語れない、様々な面が見えてくるはず。

 賃貸の場合、自身の事情に合わせて住み替えることは、ある程度自由。暮らし方、働き方の変化に柔軟に対応できる自由度の高さが最大のメリットと言える。一方で、住まいを借り続ける限り、家賃の支払いは続いていく。

 一方、持ち家の場合、住宅ローンを完済すれば、その後は維持費のみで住み続けることができる。そして、住まいが確保されているという安心感もある。だが、数十年ローンを支払い続けなければいけない、簡単に引っ越しができない……など、購入後の暮らし方や働き方に制限が出るという側面もある。

被災して家がなくなっても、ローンは残る…

 持ち家の場合、様々な備えも必要だ。超低金利が続いていることもあり、長期で多額の住宅ローンを組むことは、今どき珍しくない。だが、ローン返済中に自然災害などで住宅が被害を受ける可能性もある。そうなると、再建や修理をするには多額の資金が必要になる。そんなケースは自分には当てはまらない、と思うかもしれないが、長く住み続けると様々なことが起こるもの。まさかの時に備えて、十分に事前準備をしておきたい。

 もちろん被災時の公的支援はある。だが、「被災者生活再建支援制度」で受け取れる支援金は最大で300万円と、残念ながら限定的。住宅を失ってもローンの返済は続くうえに、新たな住まいのためのお金も必要になるのに、この額では足りないと思う人が大半だろう。支援金はあくまでも生活再建を始める際のスタート資金。それだけで住宅再建は難しいのが現実だ。

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