皇后として、リーダーシップを発揮された雅子さま。儀式当日のお姿は気品と自信に満ちあふれ、体調不良の噂を吹き飛ばすかのようだった。
「雅子さまはこれまで、お出ましのご予定に合わせて体調を整えてこられました。コロナ禍でメリハリを付けるのが難しくなった最近も健康づくりは欠かされていません。赤坂御用地内のお気に入りのコースを散歩されるなど、継続的に体調管理に努められ、ご体調は上向きだったはず」(前出・別の宮内庁関係者)
雅子さまは、ご自分が公の場に出ることが、国民に力を与えることを理解されているだろう。
「雅子さまは皇太子妃時代からこれまで、並大抵ではないご覚悟を持って過ごされてきました。きっといまも、強いご覚悟で1つ1つの公務に臨まれているはずです。
ですが、ご本人がいくら強いお気持ちでご出席を決められても、いまのご体調では直前まで本当に出られるかわからない。今日まで国民に肉声が届けられなかったのは、決して雅子さまが拒まれていたのではなく、“期待に応えたいけれど、どうしても体が追いつかない”という状態の繰り返しだったのだと思います」(前出・皇室ジャーナリスト)
幾多の葛藤を経て、薄氷の上で成り立ったのが、今回のビデオメッセージだった。
「今回のご出席は雅子さまにとって、大きなステップとなったに違いありません。ビデオ収録なら記者に囲まれることはなく、負担が抑えられたことも実現の追い風だったでしょう。今後はリモートを併用されながら、ご活躍の場を増やしていかれると思います」(別の皇室ジャーナリスト)
薄氷が張るのは、冬の寒さが残る春浅い頃。氷が解ければ、晴れやかな春の芽吹きが待っている。
※女性セブン2021年1月21日号