スポーツ

「そのまま!」シャウトの2日間 逃げ馬で勝負した馬券の回収率は

「JRA重賞年鑑」にも執筆する作家・須藤靖貴氏が、逃げ馬について考察

「JRA重賞年鑑」にも執筆する作家・須藤靖貴氏が、逃げ馬について検証

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない“夢の馬券生活”。競馬を題材とした作品も手掛け、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する作家・須藤靖貴氏が、逃げ馬にかけ続け、叫び続けた2日間と、その回収率についてお届けする。

 * * *
 逃げ馬が勝つ条件は3つ、という話。【1】人気薄でノーマーク【2】単騎逃げが叶って(内枠がベター)スローペースとなる【3】トップ騎手が人気馬(差し馬)に騎乗。3つめが愉快だ。有力馬が牽制し合うのを尻目に逃げ切っちゃうのだった。

 ある土日、逃げ馬有利になりそうなレースを精査すると、これが難儀した。逃げ馬が人気の場合も多いし、有力先行馬にトップ騎手が跨るケースも当然ある。人気薄で単騎逃げ濃厚という点だけでも、そうは見つからないのだった。

 人気薄を5番人気程度までとハードルを下げ、全72レース中になんとか10。パドック凝視のうえ、スタコラサッサの逃げ、そしてガッツの粘りに期待して複勝とワイドで勝負!

 1月30日(土)東京9Rの銀蹄S。横山武騎乗の(16)ピンシャンが大外枠からポンと出て単騎の逃げ。スローペースに持ち込んだ。1番人気の(7)タガノビューティーに差されたものの2着。よくぞ粘った! 複勝440円、ワイド(7)(16)で920円。ここからの参戦、幸先良いスタートである。

 次の10R、クロッカスSは北村宏騎乗馬がラクにハナを切ったものの、直線で呑みこまれて8着(10頭立て)。メイン11R白富士Sでも武藤騎乗の馬がすんなりハナへ。残り2ハロンまでがんばったものの10着。ダメでも見せ場がある。精査の甲斐あってか、「逃げなかった」なんてガッカリだけはないわけだが……。

 最も興奮したのが中京の瀬戸S。ダート1900メートルのハンデ戦。和田翼52キロ騎乗の9番人気。福永と武豊が人気の差し馬に乗る。ハナを取り切れなかったものの2番手に構え、直線では先頭に。福永の馬は伸びない。「そのまま!」と私はシャウトした。念が通じたか粘りに粘って3着確保かと胸をなでおろした瞬間、外から一頭突っ込んできた! 差されてクビ差の4着。12Rでも池添がうまく逃げたが、序盤に競り合ったせいか残り2ハロンで失速。土曜競馬は1勝4敗だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン