芸能

地上波の若者シフトでBSの昭和化加速 「野球、歌番組、時代劇」目白押し

番組編成から見えてくるBS放送の変化とは(イメージ)

番組編成から見えてくるBS放送の変化とは(イメージ)

 BS放送の“昭和化”が止まりそうにない。その背景にあるのは、地上波放送の“若者シフト”だ。地上波からM3(男性50歳以上)、F3(女性50歳以上)向けの番組が、どんどんと消えていっている。

 各局の4月改編が出揃った。TBSは31年半続いた日曜13時台の『噂の!東京マガジン』からジャニーズ事務所のSnow Manの冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』へ、フジテレビは金曜20時台にチョコレートプラネット、霜降り明星、ハナコ出演のバラエティー『新しいカギ』を始める。日本テレビも含めた3局は、ターゲットを13歳から49歳までにすると公言している。一方、BSの番組表に目を移すと、プロ野球中継や歌番組、時代劇などが並んでいる。民放関係者が話す。

「まさに昭和のテレビ欄ですよ。BSの主な視聴者層であるM3、F3はあまりザッピング(チャンネルを頻繁に切り替えること)をしないで、1番組をじっくり見てくれる。1試合通して野球の駆け引きを楽しんだり、1つの歌を味わいながら聴いたりする。画面にテロップが並びすぎていて、ゴチャゴチャした地上波よりも落ち着いたBSを好むのでしょう」(以下同)

 BS日テレは今季、巨人戦61試合(トップ&リレーナイター4試合含む)を試合開始から生中継する。地上波の日本テレビではナイター5試合(全国ネット5)、デーゲーム14試合(全国ネット2、関東ローカル12)しか放送しない。

「地上波で放送しても、主な視聴者は『M3』。日テレは13歳から49歳までをコアターゲットと定め、個人視聴率を重視している。地上波の巨人戦ナイターはもっと減るかと思いましたが、これが最大限の下げ幅なんでしょうね。まだ世帯視聴率を主として発表していた一昨年は6試合、3年前も5試合でしたから。もう巨人戦は完全にBSに移行した。それなら視聴者層を考えて、野球中継には往年の名実況アナウンサーである小川光明氏や吉田慎一郎氏を起用したら、ファンは喜ぶでしょうね」

 現在、歌番組は地上波で数字を取れない。NHK『うたコン』が週によっては世帯視聴率10%に乗る程度で、常時2ケタを取るレギュラー番組はない。しかし、BSにはゴールデンタイムで『BS日本・こころの歌』『歌謡プレミアム』(以上BS日テレ)、『人生、歌がある』(BS朝日)、『昭和歌謡ベストテン DX』(BS-TBS)、『徳光和夫の名曲にっぽん』(BSテレ東)、『昭和歌謡パレード』(BSフジ)など“歌謡番組”が目白押しだ。BSテレ東は4月の改編で、月曜から金曜までの18時台に『BS歌謡アワー』を放送すると発表した。同局の今までのアーカイブを生かすという。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
“もしトラ”リスクも…(写真/AFP=時事)
【緊迫する中東情勢】イラン・イスラエルの報復合戦、エスカレートすれば日本にも影響 “もしトラ”リスクが顕在化
週刊ポスト