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中尾彬はアトリエと別荘を、錦野旦は墓を…著名人が終活で手放すもの

中尾彬はアトリエと別荘をなぜ手放したのか

中尾彬はアトリエと別荘をなぜ手放したのか(撮影/小暮誠)

 長年、大事にしていたものを、思い切って捨ててみる──。それを実践している著名人がいる。

 俳優の中尾彬(78)は、5年ほど前に千葉にあるアトリエと沖縄のマンションを手放した。

「(妻の池波)志乃と同時に大病を患ったことがきっかけで、子供がいないうちの場合は、どちらかが先に死んだら遺産や遺品をどうやって整理するのかということを考えるようになり、終活を始めました。

 長年生きていると、身の回りにいろんなものが溜まっている。それに気づかされて、始末することにしたんです。それも大きい物から片付けようと思い、不動産をまず手放しました」

 30年間作品作りをしたアトリエは、解体して更地にして売却した。16年間別荘として利用した沖縄のマンションも、周囲から「惜しくないの?」と心配されたが、惜しむ気持ちはなかったという。

「男にとって別荘を持つことはステイタスだから、自己満足に浸っちゃうものなんです。でも、私は使いに使って満足させてもらったからね。以前は沖縄に月1回は通って、友達もいっぱいいて、ドンチャン騒ぎもした。

 でも体力的に厳しくなってからは行く回数が減っていた。これからはホテルに泊まればいいんだから手放してゆっくり過ごそうとなったら気が楽になりました。別荘も備品を買ったり、管理する煩わしさがありましたからね」

 タレントの錦野旦(72)は、夫婦で「墓」を整理した。

「亡くなった前の家内が入る錦野家の立派なお墓が成田市(千葉)にあったのですが、閉じました。娘たちは地方に嫁いでいて“遠くてお墓参りができない”と言う。僕の両親も自分たちはその墓に入らず永代供養にすると言う。お墓を持っているという見栄もいらなかったので、お墓を処分して、家から自転車で行ける距離のマンション型のお墓に引っ越しました。家族にお墓を継ぐ人もいないので、これから色々と考える必要がなくなってほっとしました。

 うちは夫婦の財布は別々で、僕は銀行の通帳を束のように持っていたけど、妻の勧めで口座を2つにまとめた。夫婦でいろいろと断捨離したことで、今後、自分に何かあっても大丈夫と思えるようになった。やって良かったと思っています」

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