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「人気薄馬」に騎乗したとき「上位」に食い込む騎手についての考察

人気薄の馬が予想を反するときとは?(イメージ)

人気薄の馬が予想を反するときとは?(イメージ)

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない“夢の馬券生活”。「JRA重賞年鑑」で毎年執筆し、競馬を題材とした作品も発表している作家・須藤靖貴氏は、夢の10万馬券を目指すべく、データを解析した。さらに、人気薄の馬に騎乗したときに上位に食い込む騎手について考察する。

 * * *
 10万超え配当のデータを取った結果、馬券フォームを3連単5頭ボックスで行くと決めた。ひと勝負60点、最低でも6000円である。

 2020年の3456レース中、10万超えは839回。うち1~3人気2頭が絡んだのが82回。このパターンを狙う。上位から2頭、人気薄(なるべく下位人気)から3頭選びたい。よく知られるABC~XYZ戦略(上位人気3頭に下位3頭を組み合わせる)の変形バージョンとも言えそうだ。

 上位2頭が絡んだときの人気薄。その人気薄に乗っていた騎手に注目した。迫力配当を演出する常連はいるのか? その顔ぶれは案外なのか意外なのか。重複なしでペターッとばらけてしまう可能性も当然ありそうだけど、まあ、やってみた(JRA-VAN「TARGET」使用)。

 トップは江田照の4回。さすがエダテル。そのときの単勝人気は10人、11人2回、14人。ちなみに彼の全騎乗を見ると1~4人のときよりも5人以下のほうが勝ち鞍も2着3着も上回る。炎の穴騎手である。

 続く3回は幸、藤井、国分優、小林凌、山田。なるほど、という感じだろうか。減量騎手もしぶとく食いこんでくる。

 目を引くのが幸だ。リーディング上位ジョッキーなのに人気薄(7人、10人、13人)での騎乗。他のリーディング常連では松山1回、田辺1回、吉田隼2回で、あとはゼロ。幸は騎乗回数の多い代表格だから人気薄にも跨り、そして結果を出しているのだった。2020年は騎乗2位907回(1位は松山の918回)で3着内率は.244。これが5人以下の騎乗馬に限ると3着内率.094。ほぼ10回に1度。はて、この数字が良いのか悪いのか。

 参考として、騎手別に「人気薄に騎乗したときの3着内率」を見てみた。5人以下を3着以内に持ってくるベスト3は和田竜(.119)、横山和(.118)、武藤(.103)。1割超えはこの3人だけ。幸の数字もかなりのものなのだ。

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