被害者となり得るのは男子児童も同じ

 同じく2000年代に小学生だった女性・Bさん(20代)は、このニュースをきっかけに、体育の授業のトラウマが蘇ったと語る。

「このニュースを見て思い出したのが、小学校5年生、6年生のときに担任だった男性教員が、男女で教室を分けて着替えをする際、ギリギリまで女子がいる教室の扉の前をうろうろしたり、ときには教室の扉を開けて『女子、早くしろー!』と声をかけてきたりしたことです。

 この教員は、放課後に教室で『ミニモニ。』の映像を流して、クラスの女子に『加護(亜依)ちゃんってカワイイだろ?』などと言ってきたこともある。その当時は小学生でしたから、自分のゾワゾワとした感情が何なのか分からなかったのですが、今なら分かります。子どもながらに、『男の先生』が女子生徒に向けるべきではない視線を向けていたことへの恐怖感でした。

 最近では教員のわいせつ事犯がよく報じられますよね。今でも、小学校時代の体育のことや、男性教員の振る舞いなどを思い出すことがある。今の小学生にこういったトラウマが植え付けられないように、子どもの人権も尊重してほしいです」(Bさん)

 こうした女性からの意見を受けて、市立大学でジェンダーなどの教鞭を取る女性・Cさん(30代)も警鐘を鳴らす。

「第二次性徴期の子どもに肌着禁止というルールは、衛生面でも問題があるだけでなく、性被害や身体的なトラウマの要因にもなりうる点で即刻停止すべきです。また学校によっては、体操服を持ち帰るのは週に1回まで、などと回数が決められている学校もあり、これも極めて不衛生かつ、“ブラック”です。

 最近では、JC(女子中学生)だけでなく、JS(女子小学生)モデルやJS YouTuberも増えており、メイクやファッションに敏感で、到底小学生には見えない“大人っぽい”小学生も増えています。もちろん、被害者となり得るのは男子児童も同じです。女性教員から男児へのハラスメントも存在することを忘れてはいけません。

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