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フジ女子アナのステマ疑惑を否定せざるを得ないテレビ局側の事情

テレビ番組でも宣伝と企画の線引きが曖昧に(フジテレビ本社ビル)

テレビ番組でも宣伝と企画の線引きが曖昧に(フジテレビ本社ビル)

 このまま、話題は収束するのか。4月15日発売の『週刊文春』では、フジテレビの複数の女子アナが都内の人気美容室や系列店で無料サービスを受ける見返りに、店のSNSに登場したり、自身のSNSにサービス後の姿を投稿するなどして、宣伝協力をしていたというステルスマーケティング疑惑が報じられた。フジテレビは自局の『バイキングMORE』『ワイドナショー』でこの問題を取り上げ、伊藤利尋アナや山崎夕貴アナが「事実関係の詳細については現在確認中ですが、いわゆるステルスマーケティングに該当する行為はないと考えております」などと会社の見解を読み上げた。民放関係者が息を潜めて話す。

「自局の問題を放置するテレビ局もあることを考えれば、言及しただけ良いのかもしれません。ただ、疑惑を取り沙汰されているアナウンサーたちは生放送をしているにもかかわらず、一言も触れない。フジは、女子アナのイメージをコントロールしようとする傾向がある。本人たちが何か言いたくても、局の判断として喋らせないようにしている可能性はあると思いますよ。また、『ワイドナショー』の出演者たちは、概ね今回の件をステマと捉えることに否定的でしたが、フジの番組で『ステマです』とはさすがに言えないでしょう」

 ステルスマーケティングとは、消費者に広告だと気づかれないように行なわれる宣伝行為。主になりすまし型、利益提供秘匿型の2種類があるとされ、今回のフジ女子アナは後者に該当する可能性が出てきている。“ステマ”は、2012年のペニーオークション騒動で世間一般にも知られるようになった。芸能関係者が話す。

「複数のタレントが落札していない商品を落札したかのようにブログで宣伝し、お金を受け取っていた。その額が数十万円にのぼる芸能人もおり、悪質性が高かった。ペニーオークションで手数料を騙し取った会社員が逮捕されるなど社会問題に発展していたことも大きかった」

 多額の金銭が動いていたペニオク騒動と比べれば、フジ女子アナの“ステマ疑惑”の悪質性は低く、日本に明確な法規制もないため、このまま騒動は沈静化するかもしれない。一方で、テレビ局にはステマと認めるわけにいかない事情もあるだろう。

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