スポーツ

DeNAに暗黒期再来か 石井琢朗ら功労者への場当たり対応のツケも

横浜DeNAベイスターズ誕生10周年で、三浦大輔新監督を迎えたが…(時事通信フォト)

横浜DeNAベイスターズ誕生10周年で、三浦大輔新監督(右から2人目)を迎えたが…(時事通信フォト)

 横浜DeNAベイスターズの苦しい戦いが続いている。開幕6連敗でスタートし、4月9日から2引き分けを挟んで10連敗。ソト、オースティン、エスコバーという外国人選手が開幕前に来日できなかったことも響いている。昨年オフ、球団は4位に終わったラミレス監督に見切りをつけ、三浦大輔2軍監督を1軍監督に昇格させた。その一方で、新任のスタッフは仁志敏久2軍監督のみ。1軍と2軍のコーチを入れ替えただけで、首脳陣はほとんど変わっていない。プロ野球担当記者が話す。

「DeNAが経営する以前から、ベテランの功労者を簡単に切り捨ててきたツケが回ってきている。有能な指導者候補が他球団に流出しているんです。象徴的なのは、石井琢朗でしょう。38歳の2008年、フロントが引退勧告とコーチ就任の打診をした。

 確かに当時左膝の状態が思わしくなく、走力は衰えていた。それでも、98試合出場で打率2割6分2厘。フロントは石川雄洋などの若手起用に切り替えたかったが、将来の幹部候補を慎重に扱うべきでした。石井は広島に移籍し、4年間現役を続けて、現役最終年からコーチを務めた。広島の2016年からの3連覇は石井の指導なくてして達成できなかったでしょう」(以下同)

 石井と同じ年には鈴木尚典、2010年には佐伯貴弘というV戦士も戦力外通告を受けた。鈴木はそのまま現役を退いて2軍コーチに就任したが、佐伯は中日に移籍した。ベテランの取り扱いの拙さは、DeNAになってからも変わっていない。

「2014年オフには金城龍彦に引退勧告をした。その後、金城が中畑清監督に相談し、一度はフロントが撤回した。しかし、気持ちの切れた金城は巨人へFA移籍。この年の金城は不調でしたが、前年には300打席以上立って、打率2割9分1厘を打っていた。DeNAは1500安打以上放ち、首位打者まで取った人材をいとも簡単に他球団に手放してしまった」

 こうしたフロントの場当たり的な対応が、後になって響いてきているのではないか、と続ける。

関連キーワード

関連記事

トピックス

結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
野球人・江夏豊が球界に伝えておくべきことを語り尽くす(撮影/太田真三)
【江夏豊インタビュー】若い才能のある選手のメジャー移籍は「大いに結構」「頑張ってこいよと後押ししたい」 もし大谷翔平と対戦するなら“こう抑える”
週刊ポスト
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
11月下旬に札幌ススキノにあるガールズバーで火災が発生(右はInstagramより)
【ススキノ・ガルバ爆発】「男は復縁の望みをまだ持っていた」火をつけた男は交際相手A子さんを巻き込んで死のうと…2匹の犬を失って凶行に
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン
自宅で
《来年は全国まわるからすごく楽しみ》急逝・中山美穂さんが“最期のコンサート”でファンと歌った「ラストソング」
NEWSポストセブン
「働き方」への思いについて語った渡邊渚アナ
「局アナ時代は“労働は罰”」「パリ五輪会場で出会った外国人への憧れ」元フジテレビ渡邊渚アナが語る「日本の働き方」への思い
NEWSポストセブン