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2021.05.04 07:00  マネーポストWEB

「テレワークで将来の年金が減る!」40代会社員が知った衝撃の事実

完全テレワーク導入で通勤手当がなくなると…(イラスト/河南好美)

 新型コロナの感染拡大により、日本企業でも一気にテレワーク(在宅勤務)が広まった一方で、会社員はテレワークになると、将来の年金が減る可能性があるのをご存じだろうか。『週刊ポストGOLD 2021改訂版 あなたの年金』より、その内容を解説していく。

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 会社員は、給与が高くなるほど年金保険料の負担が大きくなり、そのぶん将来の受給額が増える。

 具体的には、保険料負担額を決める際に「標準報酬月額」という数字が使われる。たとえば、会社からの給料が月額31万円以上、33万円未満の人であれば、標準報酬月額は「20等級、32万円」となる。天引きされる保険料は20等級なら2万9280円(社員負担分)と決まる。

「この標準報酬月額を決める際の“月給”の額には、会社から受け取る『通勤手当』が含まれます。完全テレワークが導入されて通勤手当がなくなると、基本給などの減額がなくても、標準報酬月額の等級が下がる可能性があるのです。標準報酬月額の等級は通常、毎年9月に変更されますが、2等級以上の減額が3か月連続すると、年の途中でも等級が引き下げられます」(社会保険労務士の北村庄吾氏)

 神奈川や千葉、埼玉から都心のオフィスに通勤する人の場合、1か月あたりの通勤定期代は1万円台となることが一般的で、地域によっては2万円を超えることもあるだろう。

 通勤手当を含めた月給が31万円(20等級)の人が、完全テレワークの導入によって月額2万5000円の通勤手当がなくなると、標準報酬月額は18等級(月給28万5000円)まで下がり、それが3か月続くと保険料の額が変わるというわけだ。

◆「手取りが増えた」と喜ぶのも束の間

 神奈川在住で都内の会社に勤める40代会社員(男性)は「テレワークで満員電車に揺られることもなくなり、嬉しく思っていたのですが、社労士になった高校時代の同級生から、“将来の年金が減る可能性があるよ”と言われた。全く知らなかったので、驚いています」と話すが、そうした認識の人は少なくないと考えられる。

 通勤手当は定期代などに充てるものなので、テレワーク導入によって消滅しても、社員は“減給”とは受け止めないだろう。むしろ、標準報酬月額の等級が下がることで保険料が減るので「手取りが増えた」と理解されることもあると考えられる。ただし、それが長く続くと、将来の年金収入に影響が出るわけだ。

 標準報酬月額と将来の年金額の関係は、加入時期や生年月日などによっても変わってくるため計算が複雑だが、標準報酬月額が4万円(2等級)下がった状態で20年働くと、将来の年金は年額で数万円減ることになる。10年、20年と積み重なることで、老後の収入に100万円単位で違いが出てくる可能性があるのだ。

※週刊ポスト2021年6月1日号増刊『週刊ポストGOLD 2021改訂版 あなたの年金』より

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