芸能

高倉健、『鉄道員』出演承諾の秘話 旧知の仲間への手紙の中身

高倉健と菅原文太はどんな間柄だった?(Getty Images)

高倉健の『鉄道員』出演の際の秘話(写真/Getty Images)

 2014年に83歳で惜しまれつつこの世を去った高倉健。今年は各地で生誕90年のイベントが開かれるなど、昭和・平成を代表する映画スターとして、その人気はいまだ衰えることがない。生前は寡黙なイメージを貫いた高倉だったが、実際はどうだったのか。元東映宣伝担当で親交が厚かった佐々木嗣郎氏が述懐する。

 * * *
 当時のスター俳優、たとえば健さんと並ぶ看板だった鶴田浩二には「鶴田一家」と呼ばれる大勢の取り巻きがいて、酒も飲んで浮名も流しましたが、健さんはごく限られたスタッフ、京都撮影所だと私を含めた4~5人を「仲間」と扱って深く付き合うタイプでした。

 健さんはお酒も飲まない。その代わり健さんはサイフォンで入れたコーヒーが大好きで、1日10杯は飲む。京都で撮影が終わると、食事、サウナ、それから11時頃から2~3時間、私ら気の合うスタッフとサイフォンのある喫茶店に行くんです。健さんはじっとサイフォンを見つめながら、好きな車や映画の話をする。

 ふだんの健さんはユーモアに溢れた男でした。喫茶店で話し込んでいると、向こうの席で見ず知らずの若い女性たちがハワイ旅行の話をしている。それを聞いていた、ハワイ通の健さんが彼女らを呼び寄せて、「ハワイに行くならあの店がいい、ここがいい」なんて紙に書いて教えてあげたりしていました。

 当時はスター俳優をスタッフらが「先生」と呼ぶことが普通でしたが、健さんに「先生」と呼ぶと「誰が先生なんだよ」と怒るんです。そんなふうだから、撮影所でも健さん一派に入りたいというスタッフは多かった。撮影所の昼休憩では健さんを囲んで大きなテーブルで置いてある料理をつまみながら談笑するんです。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン