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2021.05.28 10:00  たまGoo!

注目教育【プロジェクト型学習】目標達成のための学習方法

注目教育【プロジェクト型学習】目標達成のための学習方法

現在、中学や高校などで「プロジェクト型学習」がとても注目されています。まだ聞き慣れていない方も多い学習方法ですが、この先子どもの考え方や行動力を養うために必要だと考えられているのです。今回は、多くの教育機関で採用されている、プロジェクト型学習について解説します。

プロジェクト型学習とは一体何か?

プロジェクト型学習は、最近多くの教育機関で採用されていますが、実際どんな学習方法なのかについてよく理解している人は、まだまだ少ないでしょう。プロジェクト型学習を簡単にいうと、プロジェクト・目標の達成のために取り組んでいく学習方法のことを意味しています。

プロジェクト型学習の目的について

そもそも、一般的な学習方法では、英語や国語、数学など科目ごとに勉強をしていくことでした。しかし、プロジェクト型学習では、まず目標を設定し、その目標を達成するためにはどうするべきなのかを考えながら、学習を進めていきます。個人またはチームのどちらかで、今自分たちはどのような問題・課題を抱えているのか、その問題・課題はなぜ発生していて解決にはどうするべきかを考えるのです。そこから、解決策を試してみて、正解だったらどうなるかをさらに検証し、次の学習に向けての参考にします。

今まで学んできた学習方法とはまるで違うため、最初は戸惑うことも多いですが、慣れてくると自分に合った勉強を見つけられるようになるとされています。

プロジェクト型学習で得られるもの

プロジェクト型学習で得られることは、「学ぶことへの主体性」です。学校に行き、勉強をすることは義務でもありますが、自分のためでもあります。しかし、常に科目ごとに教師がやってきてその日分の勉強をするというのは受動的であり、実際に学びとして記憶に残りにくい方法です。

一方、プロジェクト型学習の場合は、自分たちそれぞれが問題点を見つけ、解決策を検討していくので、しっかりと学ぶことができます。その結果、自分の問題を解決することで自信がつき、勉強への意欲と問題解決能力、実行力を養うことが可能です。

プロジェクト型学習には2つの種類がある

プロジェクト型学習は、2つの方法があり、どちらを採用するかは教育機関によって違いがあります。

まず、1つ目は「実践体験型」と呼ばれる方法で、民間の企業や住んでいる自治体などと協力連携をしながら学習を行う方法です。しかし、この方法は、他機関との連携が重要になるので、スケジュール調整が難しい場合は延期・中止になる可能性があり、なかなかハードルの高い方法です。

2つ目は「チュートリアル型」と呼ばれる方法で、一般的に教育機関ではこの方法を採用しています。クラスで少人数のグループを作り、それぞれ提示された事例を元にして、グループワークやディスカッションを行っていくのです。日本の教育では、なかなかディスカッションして勉強をするという方法が普及していないので戸惑うこともありますが、段々と慣れていくでしょう。チュートリアル型は、場所や準備の手間なども少ないため、気軽にスタートできることがメリットです。

プロジェクト型学習の特徴について

プロジェクト型学習は、ただ目標を決めて、延々と学習を進めていくというわけではありません。プロジェクト型学習の特徴は、いろいろとあります。その特徴を知ることで、ほかの学習方法との違いもよく理解できますよ。

きちんと期限が決まっているのでメリハリがある

目標を設定し、解決策を検証していく方法なので、無期限で勉強ができると思う人も多いですが、そういうわけではありません。全ての物事には期限があるように、プロジェクト型学習についても期限は決められています。問題・課題を見つけた後は、目標達成はいつまでにしてくださいという決まりがあるのです。そのため、きちんと解決までにかかる時間を逆算してスケジュールを組み立て、行動する必要が出てきます。

一般的な学習の場合にはこうした期限はないため、ダラダラとしてしまいがちですが、プロジェクト型学習は期限を意識しながら行動計画をする習慣づけをする点が非常に特徴的だといえます。

問題解決は成果を生み出すことと同じ

通常、なかなか勉強に対して目的意識を持つことはできませんが、プロジェクト型学習の場合は、しっかりと最初の段階で「〇〇の解決に効果があるのはどの方法なのか」といった目標を抱いて行動します。そのため、目的意識を持って行動し、結果を出すことは「自分が行ったことに対して成果を生み出せた」と理解し、次へ生かすことができるのです。つまり、勉強をすることは自分のためであり、目標を達成することは成果を生み出すゴールに辿り着くのだと考え、多くのことを学ぶことができます。

個人よりもチームで取り組むことが多い

プロジェクト型学習は、個人で取り組むこともありますが、ほとんどの場合はチームで取り組むグループワークが基本です。個人で取り組むと非常に大変な作業になってくるので、プロジェクト型学習はチームを組み、それぞれがアイディアや計画への意見を話し合い、決めていきます。複数人で取り組むことによって、いろんな角度から物事を見ることができ、「そんな発想もあったのか!」と視野を広げることが可能です。

勉強は、基本原則は決まっていますが、応用ともなれば自分の発想力が必要となります。1人では限界があったとしても、複数人で行えば解決に近づきやすいという考えのもと、プロジェクト型学習の多くは、少人数のチームを作って取り組みます。

プロジェクト型学習のメリットとデメリット

何事にもメリットデメリットは存在しており、メリットが多いと考えられているプロジェクト型学習にも、もちろんデメリットはあります。それぞれを理解しておくことによって、より学習を吸収しやすくなるので、よく把握しておきましょう。

メリットでもあるがデメリットでもある部分

プロジェクト型学習のメリットとも言える部分である、チームで取り組み、視野を広く持つことが意外にもデメリットになることがあります。なぜなら、グループ内の相性の問題もあるため、自分だけが発言していて、誰も手助けしてくれない、もしくは1人が活発すぎてついていけないなどということにもなりかねないからです。

また、メンバーそれぞれが発言し、ディスカッションをすることが必要となるため、自分の気持ちや考えを口にすることが苦手だという人には、向かない場合もあります。

幅広い能力が身につく学習方法がメリット

プロジェクト型学習は、勉強方法が特徴的なので、その分一般的な学習を行うよりも得られるメリットは広いと言われています。まず、圧倒的に得られる力は、問題を解決する能力です。教室で教師が話をし、黒板に書かれていることだけを学んでいる場合、1つの問題が発生した時に解決するまでに非常に時間がかかってしまいます。

しかし、プロジェクト型学習の場合は、先に問題提起がなされているので「問題が起きるのはこのせいではないか?」といった仮説を組み立てて実行し、正解だったかどうかの検証を行うことができます。こうした考え方は、分析力や考察力を身につけられますし、チームでのディスカッションを通して答えを導き出すことで、コミュニケーション能力を高めることもできるのです。

例え一度失敗したとしても、改善方法をまたみんなで探し出すことによって、人と助け合う大切さを知り、同じ目標を持つ仲間を手に入れることで自信に繋がっていきます。

プロジェクト型学習ならではのデメリット

デメリットの部分でいえば、「評価が難しい」という点です。プロジェクト型学習は、問題を解決して回答が判るだけではなく、その結果について教師は評価をしなくてはいけません。さらに、プロジェクト型学習の場合、基本的にチームでのワークとなるため、チームで導き出した成果に対してそれぞれの個人の評価につなげるというのは非常に困難なのです。

そのため、生徒としては「自分が1番発言したのに、他の人と同じ評価だった」「消極的だったけど、高い評価をもらえた」など、実際の行動と評価が合致しない場合もたくさんあります。

おわりに

今注目されているプロジェクト型学習は、目標意識を高く持つことができ、コミュニケーション能力・分析力を高めることができる非常にメリットがある方法です。最近では、多くの教育機関で導入されており、学校によって方法はさまざまですが、これからの教育方法のベースになる可能性も秘めています。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。

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