ビジネス

厄介な上司へのストレスが解消されればテレワーク効率は上がるのか 心理学で考察

在宅勤務やテレワークへのシフトは個人の生産性にどう寄与するか

在宅勤務やテレワークへのシフトは個人の生産性にどう寄与するか

 コロナ禍ですっかり浸透したテレワーク。満員電車での通勤不要というメリットがある一方、深夜まで仕事をする割には生産性が低いとのマイナス面の指摘も根強い。上司からのプレッシャーのかかり具合も変わってきた。テレワークで仕事のパフォーマンスを上げるにはどうしたらいいか──。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が、心理学の法則を交えて考察する。

 * * *
 コロナ禍は、何度かの感染の波を繰り返しながら、1年以上にわたって人々の生活に影響を与え続けてきた。外出の自粛、各種イベントの中止や無観客開催、飲食店等の時短営業や酒類提供禁止など、一昨年までは考えもつかなかった事態が、当たり前の日常の風景になりつつある。

 会社員のテレワークもその一つだ。自宅のパソコンで会社文書を作成したり、オンラインで会議をしたりするような働き方は、コロナ前にはほとんど考えられなかったという会社も多い。もちろん、接客を伴う小売業や、現場作業が欠かせない建設業など、業種によっては、テレワークでは仕事にならない場合もある。ただ、コロナ禍で効率的な働き方を模索する動きが広がったことは確かだ。

 テレワークだと、仕事がはかどるという人もいれば、深夜まで仕事をしてしまいかえって効率が悪いという人もいる。本来、通勤時間が不要で効率は高まるはずなのだが、上司からのプレッシャーもあり、そう簡単にはいかないようだ。ではどうすれば、上司とうまく付き合いながら、仕事のパフォーマンスを上げられるのか。少し考えてみよう。

テレワークで人間関係のストレスが変化するケースも

 テレワークについては、さまざまな調査が行われてきた。内閣府や厚生労働省、東京都等の自治体、東京商工会議所、民間調査機関などから、コロナ禍でのテレワークの調査結果が公表されている。

 これらの調査では、テレワーク導入のメリットとデメリットが挙げられていることが多い。ひと口にテレワークといっても、会社ごと、会社員ごとに、さまざまなケースがあるようだ。

 テレワークの仕方によっては、職場の人間関係のストレスが変化するケースもある。

 昨年末に内閣府が公表した「第2回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(令和2年12月24日)によると、テレワーク経験者の40.8%が「職場の人間関係のストレスが軽減される」というメリットをあげた一方、28.2%が「画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス」というデメリットをあげている。

 テレワークによって、ストレスが軽減する人もいれば、ストレスを感じてしまう人もいるわけだ。そして、そうしたストレスの変化は、仕事のパフォーマンスにも影響を与える。

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン