だからですかね、女性アナウンサーはフリーを含めて“資格マニア”と言いたくなるような人が多い。「転ばぬ先の杖」を何本も持っていることは自分を支えるだけでなく、武器になるということなのでしょう。
現在、『バゲット』(日本テレビ系)で、「ヨガインストラクターへの道」という“追跡企画”の主役になっているのは同局の後藤晴菜アナ(31才)です。以前から同番組では、「ティップネス」所属のプロインストラクターと張り合う(!)後藤アナの姿が「数字を持っている」と言われていて、この4月で31才になった彼女は、挑戦する決断をしたのでしょうね。『知りたがり!』(2010~2013年・フジテレビ系)での住吉美紀サン(48才)のように、後藤アナがヨガをしながら天気予報をしたり、原稿を読んだりする日も近いのかもしれません。
そうこうしているうちに、女優という天職を見つけた田中みな実サン(34才)や、フラワーアーティストになった前田有紀サン(40才)のようなかたもいらっしゃる。こうした決断は、いまの20代に対し、どんな影響を与えるでしょうか。
もちろん、彼女たちの新天地に“敵”の存在や“落とし穴”がないとは残念ながら言えません。
乱暴な言い方かもしれませんが、職場にあって、男性同士は積極的にかばい合うし、「できない後輩ほどカワイイ」なんてことをおっしゃるかたも。その気持ちは女性にはなかなか理解しがたいものがあり、こうした“環境”の中で、「できる女性」が自身のキャリアを存分に生かしながら生き残っていくのは至難の業とも言えましょう。
とはいえ、コロナ禍で、多くの人が予定を狂わされてしまうなか、それでも自分がやるべきことを日々、黙々とこなしていく“筋肉”は、男性よりも女性の方に多くついているようにも思います。
立ち止まったり、休んだりしたときに見える景色もきっとあります。こんな世の中だからこそ、個人性の生き物である女性は、実は強い……と信じて、私も、もう少し、頑張ろうと思います。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2021年6月17日号