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2021.06.12 16:00  週刊ポスト

関根、浅野、松坂、桃井…伝説の当たり年「1981年の濡れ場映画」を語ろう

 この作品が生まれた1981年は、他にも錚々たる女優がセックスシーンに挑んだ。映画評論家の秋本鉄次氏は、1981年が“特別な年”となった理由を分析する。

「1970年代の日活ロマンポルノのヒットを契機に、1980年代前半には才能もプロ意識もある女優が次々と出てきました。

 当時は深作欣二、五社英雄といった大物監督の全盛期。現場で監督の指示に従えなければ、すぐ『田舎に帰れ!』と言われる時代です。女優たちも作品にのめりこみ、監督の期待に応えるためヌードになることを厭わなかった。1980年代半ばからはセックス表現の自主規制を求める動きが大きくなってきますが、1980年代前半は百花繚乱の自由な時代。傑作が集まったのも偶然ではない」

 五木寛之原作、蔵原惟繕・深作欣二両監督の『青春の門』では、当時28歳にしてすでにトップ女優となっていた松坂慶子の大胆な濡れ場が男たちの視線を釘付けにした。

 眠っている松坂の着物の襟元に、炭鉱で働く夫(菅原文太)の無骨な手が差し入れられる。着物がはだけ、松坂のハリのある乳房がはっきりと映し出される。

 乳房を激しく揉みしだかれると、松坂は体をのけぞらせて感じる。隣で寝ている子供が起きないよう、声を殺しながら「ダメッ、……アッ、アッ」と喘ぐ姿がなんとも艶かしい。

「松坂慶子はバニーガール姿で『愛の水中花』を歌うなど、すでにかなりのお色気を見せていたけれど、子供を寝かしつけた後の暗い部屋でのセックスシーンは、本当にリアルで興奮しましたね」(70代男性)

蛸に犯される柔肌

 後にトレンディ女優として名を馳せる浅野温子は、20歳で初主演した『スローなブギにしてくれ』(藤田敏八監督)で体当たりの演技に挑んだ。

 海辺のホテルの一室で、サスペンダー姿の中年男(山崎努)に無理やりベッドに押し倒される家出少女(浅野)。抵抗むなしく衣服を剥ぎ取られると、細身の体から釣り鐘型のバストが露わになる。男は熟す前の弾力のある乳房を荒々しく揉みしだく。男に体を弄ばれながら、諦めたように穏やかになっていく浅野の表情が切ない。

 後半には浅野が暴走族に連れ去られ、男性たちに乱暴される場面もある。

「浅野温子がひとりでシャワーを浴びるシーンを記憶している方も多いかもしれません。近年では期待の若手女優が脱ぐことは稀ですが、当時は脱ぐことが登竜門。ヌードを経験しないと女優として先に進めないという不文律のようなものがありました。中途半端な覚悟では映画の世界で通用しない。

 この映画で浅野は高く評価され、さまざまな役を任されるようになっていきます」(秋本氏)

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