三浦さんの両親は、三浦さんが幼い頃に離婚している。以来、三浦さんは母親に引き取られ、高校に入学して上京するまでの間は、母親の再婚相手の家で暮らしていたこともあった。法的には、三浦さんの遺産を母親と実父が2分の1ずつ相続することになっている。しかし、三浦さんが亡くなったわずか半年後、状況が変わる。実父が60代半ばで帰らぬ人となったのだ。
「もともと心臓に持病を抱えていて、ペースメーカーを入れていたのですが、突然のことでした。離婚後、三浦さんとは会えずにいたのですが、4年ほど前、心臓の病気について人づてに聞いた三浦さんが、留学先のロンドンから日本へ帰国し、入院先の病院にお見舞いへ来たことから再会を果たしたそうです」(前出・三浦さんの知人)
父親と連絡を取るようになってからは、三浦さんは、忙しい仕事の合間を縫って、地元・茨城で酒を酌み交わすこともあったという。そうして途絶えていた父子の時間を取り戻したのには、三浦さんのある決断が関係している。
「三浦さんが母親と継父と縁を切ったそうです。それまで友達のように仲がよかった母子だったのですが、仕事を続けてほしいという母親からのプレッシャーや、お金での揉め事があったと、三浦さん本人がポロっと口にすることもありましたね。母親から連絡が来ないように、わざわざ携帯電話を一度解約して、番号を変更するほど。母親の籍からも自らの意思で抜けたようです」(前出・三浦さんの知人)
そうして縁を切ったはずの母親が、いまは遺骨も、そして遺産もすべて引き取っている。「お金の話に口を出すつもりなんてありませんよ」とは、別の三浦さんの知人だ。
「ただ、形見分けをしてほしい、お墓参りをさせてほしいという思いはあります。お母さんの気持ちもわからなくはないけれど、春馬は、彼女ひとりのものではなくなっていたんです。ぼくらやファン、みんなに愛されていたんです。ぼくのような立場でも、何か春馬を近くに感じられるようなものを手元に置いておきたいと思います。ただ、お母さんの頑なな態度を聞くと形見分けのお願いもしづらい、というのが本音です」
母親、親友、ファン。強すぎる三浦さんへの思いは、重なることなく天まで届いていく。一周忌は、すぐそこだ。
※女性セブン2021年7月22日号