スポーツ

夏競馬の新しい格言「8月の福永が牝馬に跨がるときは買い!」

夏競馬の格言に新たな法則発見?(イメージ)

夏競馬の格言に新たな法則を発見?(イメージ)

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない“馬券生活”。「JRA重賞年鑑」で毎年執筆し、競馬を題材とした作品も発表している作家・須藤靖貴氏も、馬券生活を夢見る一人だ。そんな須藤氏が、万馬券ゲットのために夏競馬の格言「夏は牝馬を狙え」を疑って騎手に注目して検証した結果、発見した新しい法則についてお届けする。

 * * *
 馬までも萌黄の蚊帳に寝たりけり 一茶

 暑く、そして閉塞感あふれる令和3年の夏。人馬ともにぐったりしますね。

 さて、酷暑に競走馬はどうなのかという話。夏競馬の格言で知られる「夏は牝馬を狙え」。データ的に信憑性が高かった。特に8月は女子が元気。勝率で牡馬を上回るまではいかないものの、他の月に比べると男子との差を詰めていた。

 牝馬が元気な論拠の一つに、「夏の地方開催は牝馬有利」がある。ほぼほぼ平坦なコースというファクトを踏まえ、牡馬にパワー負けしにくいというわけである。これをさらりと検証した。8月の小倉、新潟、札幌だ。前回に引き続き、2016~2020年の1289レースのデータを取った(JRA-VAN TARGET使用)。

 牝馬の単勝回収率を見ると、やはり暑い小倉が99円と一番。新潟75円、涼しい札幌は75円。これが複勝回収率だと札幌の83円が良く、新潟74円、小倉72円。小倉のみが全体の回収率(81円・70円)を、牝馬のそれが上回っていた。

 競馬場の傾向は割とあっさり。では騎手はどうか。夏男(女性も)はいるのかどうか。鞍上は牝馬をどう乗りこなすのか。

 ちなみに8月生まれの騎手は意外に少なく、勝浦、菊沢、藤田の3人。上記期間でのそれぞれの回収率を見ると、100円超えは勝浦の牝馬複勝(102円)、藤田の牝馬単勝(102円)と全馬単勝(100円)。がんばっている。

 リーディング上位常連に目を向けてみる。8月のルメール、武豊はともに単複の回収率80円台とそれほど芳しくない。松山も単勝回収率で67円、複勝88円。牝馬だと単勝58円、しかし複勝104円。田辺も牝馬の複勝が140円(単勝は42円)。東西の両雄は人気薄の牝馬を巧みに馬券圏内にもってくるのだった。

 単勝回収率でいいのは吉田隼の139円。これが牝馬だと69円と下がる。極端な傾向が面白い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン