日本女子大が女性社長を多く輩出する理由
日本女子大学は今年創立120周年を迎えた。卒業生総数は7万人超。家政学部、文学部、理学部、そして人間社会学部が西生田キャンパスから移転し、目白キャンパスにすべての学部が揃った。
2023年には新学部(仮称・国際文化学部)の開設を構想している。大学の創立者・成瀬仁蔵が遺した三綱領は「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」で、教育理念として「現代の世界を生きる女性として自我(アイデンティティ)を確立できるよう支援します」と掲げている(大学HPより)。
2020年度卒業生の進路実績を見ると、就職率(就職者数/就職希望者数)は98.04%と高率だ。
日本女子大出身の有名人というと、平塚らいてう、平岩弓枝、橋田壽賀子といった文化人が思い浮かぶ。その他では、プリツカー賞受賞の建築家・妹島和代氏、芸能界の重鎮・渡辺プロダクションの渡辺美佐名誉会長も卒業生だ。
最近、活躍が目立つ女性社長としては、企業や自治体などに働き方見直しのコンサル活動をしている「ワーク・ライフバランス」の小室淑恵社長が注目されている。
共立女子大出身の女性社長は個性派揃い
「女性の自立と自活」を建学の精神に掲げる共立女子大学は、1886年に「共立女子職業学校」として創立され、135年の歴史を持つ。卒業生らが会員の「櫻友会」の会員数は約7万人。2020年度卒業生の就職率は94.1%となっている。
女性社長で有名なのは「ユミカツラインターナショナル」の桂由美社長だ。桂氏は新制高校、新制大学共に第1期生で「大学卒業時たしか30名に満たないような時代でした」と櫻友会の会長挨拶で語っている。
共立女子大のウエブマガジンには「共立社長のオキテとホンネ」というインタビュー記事があり、桂氏をはじめ、G7伊勢志摩サミットにお茶を提供した高級茶製造販売のロイヤルブルーティージャパンの吉本桂子社長や、カカオハンターとして世界を飛び回りコロンビアに移住して拠点を構えた小方真弓氏(CACAO HUNTERS JAPAN代表)など個性派が登場している。