注目集める女性トップの顔ぶれ
では、主な上場企業や社会で注目を集めている企業の女性トップにはどんな人たちがいるのだろうか(別掲表参照)。
今年6月、女性初の経団連副会長になったディー・エヌ・エー創業者で会長の南場智子氏をはじめ錚々たる顔ぶれである。米国の名門大学院出身者もいる。創業家の一族、社内の内部昇格、起業とその就任スタイルはさまざまだ。
ある調査では全国の女性社長数は約45万人といった結果が出ている。最近はネット上に女性社長一覧のデータも掲載されている。20代、30代で起業する女性も多い。経済分野において女性トップが確実に増えていることは間違いない。
しかし、男女格差を指標化した世界経済フォーラムの「ジェンダーャップ指数2021」では、日本はG7で最下位、参加156か国中120位と大きな遅れをとっている。
内閣府のHPに掲載されているデータでは、上場企業の女性役員比率は6%にとどまっており、女性社長の比率も8.1%に過ぎない。男女共同参画社会基本法の制定からすでに20年以上経つのに、日本社会の構造変革はあまりに遅すぎる。