また、この頃からSMAPの木村拓哉(48才)が国民的スターへと上りつめていく。
「木村さんは1993年のドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)で、ヒロインを後ろから優しく抱きしめる“あすなろ抱き”が話題となり、女性からの支持はうなぎのぼりに。人気を決定づけたのは、1996年の『ロングバケーション』(フジテレビ系)です。
山口智子さん(56才)演じる葉山南と木村さん演じる瀬名秀俊とのラブストーリーではありましたが、男性が女性を引っ張るというよりも、男女の関係が対等に近い“友達カップル”の要素が強かった。“瀬名”は女性がキツイことを言っても、『なんだよ』と言いながら受け流してくれる男性で、これが時代にマッチしていました。
1990年代半ばは女性の社会進出が進み、専業主婦と働く妻の割合が逆転した頃。女性たちは“南”のようにさっぱりしたキャリア女性に憧れ、小言も黙って聞き流すような男性に癒しを求めるようになっていたのです」