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田原総一朗、三枝成彰、西川美和…各界のファンが語るヨヨチューの凄み

「ヨヨチュー」には様々な思い出が

「ヨヨチュー」には様々な思い出が

 通称「ヨヨチュー」としてファンから愛されてきた代々木忠監督は、御年83歳となった今年「引退」を決意したという。『ドキュメント・ザ・オナニー』『性感極秘テクニック』で注目を浴び、アダルトビデオが誕生した1981年から業界を牽引してきた“AV界のクロサワ”。各界のファンが「惜別の言葉」を贈る。

●田原総一朗(87才 ジャーナリスト)
「壮絶な人生経験を背景に男女の内面に肉迫した」

 代々木さんは僕の4歳下、83歳ということだが引退とは非常に寂しいと感じる。彼も戦争を知っている世代だ。彼は生い立ちも複雑で、本当に壮絶な人生を歩んできた。

 女性をモノのように扱い、肉欲のみを徒に刺激するようなAVが多い中、代々木さんの撮る作品は一線を画しており、男女の内面に迫るドキュメンタリー的な作風は、一種のトラウマセラピー、スピリチュアリティに通じるものがあった。その優しく精神的な目線は彼の人生経験から培われた類まれなるものと感じる。

 人々の精神的な不安がかつてなく高まっているこの時代、引退後も何らかの形で若い人々に語りかける事を続けてほしい。

●三枝成彰(79才 作曲家)

三枝成彰(79才 作曲家)

三枝成彰(79才 作曲家)

「ポルノであり、ポルノでない。何度でも見返してます」

 代々木さんの作品を初めて見たのは『ドキュメント・ザ・オナニー』でした。見たきっかけは忘れたけど、その映像から繰り広げられる、バイブを食い入るように見る女性の視線、それを手にして貪るように感じている女性の姿を見て「これは本物だ」と感銘を受けましたね。

 ドキュメントとして衝撃だったので、あるとき、NHKのスタッフを集めて『ドキュメント・ザ・オナニー』の上映会をしたんです。彼らは「こんなことやられちゃったらテレビは適わないな……」と唸ってましたね。

 さらに衝撃的だったのが『多重人格そして性』。これはポルノ作品として世に出ているかもしれないけど、ポルノではないと思いました。セックスが売り物の映像ではなくて、ドキュメンタリーの中にセックスがあるのだと。

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