新型コロナウイルスの「第5波」が依然続くなか、「コロナの女王」として昨年、テレビに出ずっぱりだった白鴎大学教授の岡田晴恵氏(公衆衛生学)の出演回数が大きく減っている。昨年はテレビ出演回数が357回、とくに1月~6月の上半期は267回と引っ張りだこだったが、今年上半期は72回と大幅ダウン(ニホンモニター調べ、以下同)。ワイドショーで政府のPCR検査体制を批判するなど、舌鋒鋭いコメントで注目を集めていたが、なぜテレビで視聴者が目にする機会は減っていったのだろうか。
「基本的にテレビ局はずっと同じ人をコメンテーターとして使うより、幅広くいろんな人に話を聞きたいという傾向があります。岡田さん以外にもコロナについて語れるコメンテーターが増えたため、相対的に出演回数が減ったということは考えられます」
そう指摘するのは、テレビ局のキャスティング事情などに詳しい芸能ジャーナリストの佐々木博之氏。コロナ禍によって、これまでテレビで見る機会のほとんどなかった「感染症の専門家」が、数多く出演するようになった。
その出演順位を見ると、昨年コロナ関連のコメンテーターでテレビ出演回数1位(515回)だった二木芳人・昭和大学客員教授は今年も不動の1位(上半期で222回)。
続く2位(156回)の松本哲哉・国際医療福祉大学教授(昨年は232回で4位)や3位(136回)の北村義浩・日本医科大学特任教授(昨年は187回で6位)、4位(134回)の水野泰孝・グローバルヘルスケアクリニック院長(昨年は267回で3位)らがハイペースでテレビに出続けているのに比べ、岡田氏が昨年の2位から7位へ順位を落とし、出演回数も大きく減っていることが目立つ。佐々木氏が言う。
「発言内容への評価や視聴者からの反応など、様々な複合的要因があっての結果だと考えられます。昨年後半から、芸能事務所へ所属したことが影響している可能性も考えられます。
テレビの文化人枠のギャラは、タレントに比べて割安な相場ですが、事務所に所属することで単価が上がる場合もあります。これまでにないハイペースでテレビに出演し、服装やメガネ、お化粧などについても話題になり、一時期は激やせしたことも報じられた。そうした大騒ぎや一部バッシングに、ご本人が疲れてしまって出演回数をしぼっているとも考えられるでしょう」