芸能

上白石萌音と10歳の浜辺美波を見出した2011年東宝シンデレラの慧眼

2011年の第7回大会は上白石姉妹に浜辺美波と粒ぞろいだった

2011年の第7回大会は上白石姉妹に浜辺美波と粒ぞろいだった

 NHK朝ドラ『おかえりモネ』の物語は、10月29日の最終回に向けて佳境を迎えている。11月からは昭和から令和まで3つの時代でラジオ英語講座とともに歩んだ3世代のヒロインの物語である『カムカムエヴリバディ』が放送開始。その初代ヒロイン・橘安子を演じるのが、女優の上白石萌音(23)だ。朝ドラだけでなくNHK大河ドラマ『青天を衝け』に出演しているほか、歌手としても活動中。9月25日には初のエッセイ本『いろいろ』(NHK出版)を発売するなどまさに「旬」の女優である 

  上白石が芸能界デビューしたのは2011今年でちょうど芸歴10年になる。デビューのきっかけとなったのは、現在の所属事務所「東宝芸能」が実施する「東宝シンデレラオーディション」で44120人の中から「審査員特別賞を受賞したことだった 

  1984年に東宝創立50周年記念イベントとして始まった「東宝シンデレラ」は、オスカープロモーションの「国民的美少女コンテスト」、ホリプロの「ホリプロスカウトキャラバン」とともに女優やアイドルの“3大オーディションの1つとされ、3~6年に一度の頻度で不定期に開催されている。記念すべき第1回(1984年)は『科捜研の女』(テレビ朝日系)シリーズで知られる沢口靖子(56)がグランプリに輝き、斉藤由貴(55)がファイナリストとして芸能界デビュー近年の出世株は第5回(2000年)グランプリで、“東宝芸能の顔”となった女優・長澤まさみ(34) 

  そんな長い歴史のなかでも上白石萌音を輩出した2011年の第7回大会は特に粒ぞろいだったこの大会で受賞したメンバーを見ていくと、グランプリに輝いたのは上白石萌音の2歳年下の妹・萌歌(21)、ドラマや映画に引っ張りだこの浜辺美波(21、ニュージェネレーション賞)、『JJ』専属モデルの山崎紘菜(27、審査員特別賞)など第一線で活躍するタレントばかりだ。 

  アイドル・女優評論家の北川昌弘氏が解説する 

 ひとつのオーディションで10年後に4人も大活躍、というケースは非常に珍しいです。かなりの豊作だったことは間違いありませんが、審査員や東宝芸能の審美眼も素晴らしかったと思います。上白石姉妹を揃って受賞させたこともそうですし、上白石萌歌と浜辺美波はこの時まだ10歳です。浜辺が受賞した『ネクストジェネレーション賞』というのはこの年、新たに創設された賞です。これは推測ですが、恐らく予想以上に良い素材が集まったことで“何の賞も与えないのはもったいない”と急遽新設したのではないでしょうか。長澤まさみ以降新たなスターがなかなか出てこなかった東宝芸能にとってはターニングポイントとなるオーディションだった 

  さらに、様々な巡り合わせがあって実現した大会だったと北川氏は続ける。 

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン