ファンが魅力を感じるのは、ドラマの役柄で見せる顔だけではないようだ。
「舞台挨拶などで質問されると、『うーん、なーんですかねー』って言葉を詰まらせることが多いのですが、そういうふうに素直な表情を見せてくれるところがいい。あんなに活躍していても、自分と同じ人間なんだなーと思えて応援したくなるんです」(20代女性)
前出・小田氏もこう続ける。
「『おっさんずラブ』でブレイクして以降、田中さんはバラエティにも出演する機会が増えましたが、そこで見せる“素の顔”に安心感を覚えた女性ファンも多いのではないでしょうか。ああ、この人はドラマの中だけではなく、本当に普段から率直で純粋な人なんだ、と。番組内で結構家庭の話をされるのも、女性から支持される理由のひとつでしょう。かつては独身男性のほうが女性ファンはついてくると言われたこともありましたが、今はそういう時代じゃない。家庭を大切にしている田中さんなら、安心して愛でられる、というのがファン心理だと思います。ドラマや舞台のお仕事をこなすだけでも忙しいのに、バラエティの出演もとなるとご本人は大変だったとは思うのですが、それがとてもプラスに働いていますね」
このまま多くの視聴者に愛でられる“田中圭街道”まっしぐらでもファンが喜んで追いかけていくに違いないが、長い下積み時代を活かし、“違う顔”も見せてほしいと小田氏は話す。
「新ドラマ『らせんの迷宮』でも天才科学者の役ながらキュートな魅力が満載で、今でこそ田中さんは“愛されキャラ”を演じることが多いですが、10代から俳優としてのキャリアを積んでいる方ですから、本来はセクシーな役やツンデレキャラ、シリアスな役など幅広いキャラクターを演じることができる俳優さんです。新たなステージに向かうためにも、これからは“愛されキャラ”も演じつつ、たくさんある引き出しを存分に使って、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を狙えるような作品にトライしてほしい」
田中圭の今後の活躍からも目が離せない。