DeNAはチーム防御率がリーグ唯一の4点台で最下位。失点591でワーストとなっている。

「投手陣は1年活躍できても、すぐに故障して続かない。エースと呼ばれる今永昇太も2年連続で2桁勝ったことがないですし、昨年10勝の大貫晋一も今年は6勝。1年目に10勝した濵口遥大、11勝した東克樹も2年目以降続かない。不思議なくらい投手コーチの顔ぶれが変わりませんが、そろそろ他の人を連れてきてもいい。横浜OBに限らず、球界には人材が溢れているわけですから」

 投手陣の成績が上がらない原因の1つに捕手が育っていないという事情も指摘されている。3年前にオリックスから伊藤光を獲得したのも、生え抜きが台頭しなかったからだ。しかし、アマチュア時代の球歴には輝かしいものがある。10年目で28歳の高城俊人は九州国際大付属高校でセンバツ準優勝し、大会タイ記録の8打数連続安打を達成。8年目で30歳の嶺井博希は沖縄尚学高校で東浜巨(現・ソフトバンク)とバッテリーを組んで春のセンバツで優勝。亜細亜大学では2年秋に東都大学リーグ優勝、4年時には明治神宮大会を制した。6年目で31歳の戸柱恭孝はNTT西日本で社会人野球日本選手権大会ベストナインを獲得している。

「伸び悩みの原因は当然本人たちにもあるのでしょうけど、これだけ揃って活躍できないと、コーチ陣の能力が問われてくる。アマチュア時代を考えれば、1人くらい正捕手になってもおかしくない。昨年から一軍のバッテリーコーチを務める藤田和男はプロ経験がないし、2012年の引退後、通算7年一軍や二軍でコーチをしている新沼慎二は実働10年143試合出場で、年間最多も45試合です。

 もちろん、現役時代の実績が必ずしもコーチとしての能力に結びつくとは限りません。しかし、実際に生え抜きから正捕手が育たない実情を見れば、自ずと答えは出ていると思います。特に、バッテリーコーチは現役時代にいかに修羅場を潜ってきたか、どれくらいリードの引き出しを持っているかが問われる。この部門のテコ入れは必要不可欠でしょう。外国人不在の3、4月、チーム力が急激に落ちたように、DeNAは選手個々の力に頼りすぎている。フロントが『良い選手さえ取ってくればいい』と思っているように見えます。コーチにお金を掛けることが、来季24年ぶりの優勝への近道になるのでしょうか」

 どの球団も監督の去就にばかり注目が集まるが、コーチ人事にも目を向けていきたい。

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