芸能

マッハ文朱『スタ誕』の思い出 一緒に出た山口百恵の驚きの発想

『スター誕生!』では惜しくも不合格だったマッハ文朱

『スター誕生!』では惜しくも不合格だったマッハ文朱

「歌手になりたい」出場者と「あの子を応援したい」視聴者が盛り上げた伝説的番組『スター誕生!』(日本テレビ系)が、放送開始から50年を迎えた。同番組からは数々のスターが生まれたが、残念ながら不合格になりながらも、その後、芸能界で成功したのがマッハ文朱。彼女が思い出を語る。

 * * *
 第5回決戦大会で同い年の山口百恵さんと一緒になりました。本番前、百恵さんが「テレビ局って、カッコいい人がいっぱいいるね。もし受からなくてもさ、この中から彼氏を見つけられるといいよね」って。そういう発想があったかと驚きました(笑)。

 私は牧葉ユミさんの『回転木馬』を歌ったのですが、「バンザーイ、なしよ」組に。控室に戻ると、プロデューサーの池田さんが「君はすごくいいモノを持っている。ただ、身長が高いから、かわいい子路線で売りづらい。まだ13歳だから和田アキ子のような迫力も出せない。みんな考えあぐねたんだと思う」と説明してくれました。

 帰り道、初めて自分の大きさを否定的に捉えたけど、ならばこの身体を生かそうと女子プロレスの道に進んだんです。その後、レコード会社からお話をいただき、歌手デビューしました。自分のキャラクターが認められたようで嬉しかった。

 レコード大賞新人賞や紅白歌合戦の話もあったそうですが、女子プロ側が断わったとのちに聞きました。年間250試合戦っていたし、興行のほうが大切ですから仕方ないです。合格しなかったけど、私の人生は『スタ誕』から始まった。池田さんの言葉に感謝しています。

【プロフィール】
マッハ文朱(まっは・ふみあけ)/1959年生まれ、熊本県出身。1974年7月1日、プロレスデビュー。翌年3月、『花を咲かそう』で歌手デビュー。試合会場で毎回500枚が完売するほど売れたという。

取材・文/岡野誠

※週刊ポスト2021年10月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン