2008年に『学校へ行こう!』が終了すると、V6はソロ活動に力を入れるようになる。
岡田はますます俳優業に邁進するようになり、2014年にはNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で主演を果たした。
映画界でも評価されはじめ、2015年の第38回日本アカデミー賞では、『永遠の0』(2013年公開)で最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』(2014年公開)で最優秀助演男優賞をダブル受賞。これは史上初の快挙であり、現役ジャニーズタレントが日本アカデミー賞を受賞することも初めてのことだった。
現在公開中の映画『燃えよ剣』でも、主役の土方歳三を熱演している。いまや押しも押されもせぬ日本を代表する役者となった。
「岡田さん本人いわく、メンバーと口をきかないという反抗期は、日本アカデミー賞を受賞した2015年頃まで続いていたようです。でも岡田さんのなかでは反抗ではなく、自分が役者として認められることこそが、グループにとっても事務所にとってもいいことだと信じて、役者に没頭した結果だったようです。森田さんの眩しすぎる背中を見て、岡田さんは自分の道を模索した。グループに迷惑をかけるわけにはいかない。V6の岡田として、役者で成功する。そういう強い思いがあったようです」(前出・芸能関係者)
森田の言葉に岡田が涙
アイドルとして岡田の前を走っていた森田は、役者としても一足先に頭角を現していた。V6結成前の1994年、15才のときに『半熟卵』(フジテレビ系)でドラマデビューすると、NHK大河ドラマにも出演。『八代将軍吉宗』(1995年)、『毛利元就』(1997年)、『平清盛』(2012年)と3度も出演している。
だが、2人が“交わる”ことはない。岡田が「映画」や「ドラマ」なら、森田は「舞台」を主戦場にしていく。2005年の舞台、『荒神~AraJinn』以来、数々の舞台作品で主演を務めてきた。
「2010年には故・蜷川幸雄さん(享年80)が演出の舞台『血は立ったまま眠っている』に主演しました。森田さんの演技力が認められ、その後、蜷川さんから目をかけられるようになった。蜷川さんと接するなかで演技の固定観念を覆され、ますます舞台に没頭するようになりました」(舞台関係者)
舞台で磨かれた森田の演技は、映画にも生かされている。2016年に初主演した映画『ヒメアノ~ル』(R-15指定)では猟奇的な殺人犯を好演した。
来年1月には、森田が重要な役どころで出演する映画『前科者』の公開が予定されている。
個々の活動にも重点を置くV6ゆえ、岡田と森田が“共演”することはほとんどなかった。しかし、10代から苦楽を共にしてきた岡田のことを、森田はずっと気にかけていた。
「2015年にNHKの音楽番組『SONGS』にメンバー揃って出演した際、森田さんは大河ドラマや映画で大役を務める岡田さんに、『(V6の)みんなで集まっているときくらいは、何も考えずに笑っていてほしい』と温かい言葉をかけていました。必死に演技を磨いていた岡田さんを、森田さんはしっかりと見ていたんです。岡田さんは『剛くんからそんな言葉が聞けるなんて……泣けるよ』と、言葉をつまらせていました」(前出・芸能関係者)