「2人とも自慢の子なんです」
東京から6200kmも遠く離れたハワイ・オアフ島。周囲の雑音をシャットアウトし、新生活は始まった。
「都内の豪邸は5億円で売却されたそうです。実際は山口さんの違約金などの問題もあり、そこまでの大金がA子さんに渡ったわけではないと思います。ただ、当分の生活には困らない程度の蓄えはあったはずです」(前出・A子さんの知人)
南国で悠々自適に暮らしている──という声もあったが、実際はそうではなかった。
「ハワイに移住後、A子さんは詐欺被害に遭い、貯金の8割が消えてしまったそうなんです。彼女は離婚の慰謝料は拒否していたし、養育費も山口さんの事件後は支払われていたかどうか……異国の地で経済的に苦しい中、女手一つで子供を育てていくことになったのです」(ハワイ在住のA子さんの知人)
その間、家族を支えてきたのが笑大郎だった。
「当初、英語が喋れず学校にもなじめなかった笑大郎くんでしたが、父親不在の中でA子さんや弟を支えていかなければという思いで、勉強だけでなく家庭のことも率先してやり始めたそうです。
A子さんは笑大郎くんの成長を実感しながらも、仕事や詐欺被害の裁判など怒涛の日々を送っていました」(前出・ハワイ在住の知人)
本来なら、自分たち家族を困難に陥れた父を憎んでも仕方がない立場だ。しかし、母と2人の息子は父親を憎むどころか、積極的に連絡を取り合ってきたという。
山口自身も、家族が拠りどころだと語っていた。
2018年の事件から1年半が過ぎようとしていた2019年8月、山口は本誌の独占インタビューに応じ、子供についてこう語っていた。
「私の数少ない話し相手が子供なんです。電話で他愛もない話をしています。“パパ、今日スケートやったよ。これからサーフィンするんだ”とか。“今日はこんなご飯食べたよ”とか、定期的に連絡は取っています」