五輪切符をかけて「安定感」vs「高難度ジャンプ」
他の有力選手を見ていくと、坂本と同じく中野園子コーチのもとで練習を積んでいる三原舞依選手も「安定感」で勝負するタイプだ。体調不良による療養から見事に復活し、グランプリシリーズ2戦ともに4位の結果を残した。
対して大技で勝負するのが樋口新葉選手。トリプルアクセルの成功率と完成度は高いが、他のジャンプにミスが出たりと、プログラム全体をノーミスで滑ることができていない。パーフェクトな滑りを見せれば坂本選手を上回る力を秘めているがそれができるか。
もう一人、トリプルアクセルを跳ぶ河辺愛菜選手は、NHK杯で2位に入り込み、五輪代表へ名乗りを上げた。NHK杯でのトリプルアクセルはショートで成功、フリーでは転倒したが、攻めの姿勢を貫く伸び盛りの17歳に期待がかかる。
そして平昌五輪で4位となった宮原知子選手。ジャンプは高さが足りず回転不足の判定を受けることが多いが、洗練と熟練を極めた表現力は他の追随を許さない。元フィギュアスケート選手で現在NBCの解説などを務めるジョニー・ウィアさんも絶賛する。