芸能

M-1決勝進出は関東コンビが躍進 大阪吉本マンゲキ勢の逆襲はあるか

9組のファイナリストと敗者復活組を加えた10組が結晶を戦う(M-1グランプリ2021公式サイトより)

9組のファイナリストと敗者復活組を加えた10組が決勝を戦う(M-1グランプリ2021公式サイトより)

 12月2日、漫才日本一を決める『M-1グランプリ2021』のファイナリスト9組が決まった。決勝の模様は、ABCテレビ・テレビ朝日系列で12月19日に生放送される。出場資格は“コンビ結成15年以内”。今年は過去最高の6017組の漫才師がエントリーし、決勝の舞台では9組のファイナリストに敗者復活組が加わった10組が火花を散らすこととなる。

 初の決勝進出となったのは「真空ジェシカ」、「モグライダー」、「ロングコートダディ」、「もも」、「ランジャタイ」の5組。そして過去に決勝進出経験のある「ゆにばーす」、「インディアンス」、「オズワルド」、「錦鯉」も選出された。アンタッチャブル(2004年優勝)以来のプロダクション人力舎所属ファイナリストとなる真空ジェシカ、ナイツ以来となるマセキ芸能社所属のモグライダー、そしてグレープカンパニー所属のランジャタイなど、今年は例年に比べ、関東の漫才師の躍進が目立つラインナップだ。

 過去に霜降り明星、ミルクボーイ、見取り図、からし蓮根、さや香など、多くの優勝者やファイナリストを輩出してきた大阪吉本の若手劇場である「よしもと漫才劇場」、通称マンゲキから選出されたのは、ロングコートダディとももの2組。準決勝進出25組のうち、マンゲキからは、さや香、ヘンダーソン、カベポスター、からし蓮根、見取り図、マユリカらが勝ち上がっていたが、いずれも敗退している。また元マンゲキの“劇場番長”だったアインシュタイン、劇場所属はしていないものの大阪吉本に所属する金属バットなど、実力派関西芸人も、決勝に駒を進めることができなかった。

 これまで、2018年優勝の霜降り明星、2019年優勝のミルクボーイと、マンゲキ所属芸人の躍進が続き、昨年は吉本興業(東京吉本)に所属するマヂカルラブリーが王者となったが、今年はマンゲキ勢の返り咲きはあるのか。「ファイナリストに選ばれたのは2組だけですが、十分期待できます」と語るのは、大阪の劇場に通う在阪ライターだ。

「ロングコートダディ(堂前透、兎)は関西の若手芸人のなかでも、“コントといえばロコディ”と言われるほどの実力派コンビです。今年は惜しくも『キングオブコント』(TBS系)の決勝に勝ち上がれませんでしたが、M-1決勝進出でその雪辱を果たせるか、期待が高まります。

 今年の単独ライブは東京と大阪で開催されましたが、どちらも大盛況でその人気の高さが伺えました。彼らのコントは独特の空気感と、堂前透のセンスが光る唯一無二のネタが魅力。また『堂前としか芸人をする気はない』と語る相方の兎も、自然体での“笑いの空気”を醸し出せる。そんな実力派コント師としての評価が高い2人がどんな漫才を見せるのか、注目して見てほしい。今回のM-1決勝では漫才師としての実力があらためて評価される舞台になるのではないでしょうか」(以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン