美智子さまの存在感はいまも大きい(2018年12月、東京・千代田区。時事通信フォト)

美智子さまの存在感はいまも大きい(2018年12月、東京・千代田区。時事通信フォト)

美智子さまファースト

「上皇后となられてからも、やはり美智子さまの存在感は大きい。おでましの機会が少なくなったとしても、折に触れて皇室のお写真などが公開されるたび、美智子さまのお姿への注目は集まります」(前出・宮内庁関係者)

 象徴されるのが「皇室カレンダー」だ。公益財団法人・菊葉文化協会が宮内庁の許可を得て制作・発行するもので、いわば公式版である。

「皇室カレンダーは、1・2月に天皇ご一家と上皇ご夫妻と秋篠宮家、次の3・4月にはその時代の皇室の“主役”の写真が優先して掲載されるものです。令和になってからの3年間、3・4月は上皇ご夫妻のお写真です。天皇ご一家よりも先でいいのかと意見は分かれるところです」(前出・皇室ジャーナリスト)

 ここに来て、秋篠宮ご夫妻は「美智子さまを何より大切にする姿勢」を鮮明にしている。如実に表れたのが、秋篠宮さまの誕生日会見だった。

 秋篠宮さまは眞子さんの結婚当日に文書で《皇室への影響も少なからずありました。ご迷惑をおかけした方々に誠に申し訳ない気持ちでおります》とコメントされた。誕生日会見では、そのお言葉について記者から「『皇室への影響』とは何を指すのか」という質問を受けると、秋篠宮さまはこう語られた。

「娘の結婚に対して、上皇后陛下がいろいろ言われたとか、こういう考えを持っているというのが週刊誌に出たりもしました。(中略)負担になったことには間違いないと考えています」

 このやり取りは大きな波紋を拡げた。前出の皇室ジャーナリストが指摘する。

「眞子さんの結婚による『皇室への影響』といえば、国民から皇室への信頼や敬愛が損なわれたことだと理解していた人は多かったはずです。そして、秋篠宮さまがおっしゃる『ご迷惑をおかけした方々』は、国民や天皇陛下、皇室関係者や宮内庁職員を指すだろうと思われていました。

 しかし、秋篠宮さまにとっての『皇室への影響』とは、美智子さまへの影響であり、迷惑をかけて『申し訳ない気持ち』なのは美智子さまだった。国民よりも、皇室全体よりも、天皇陛下よりも、まず美智子さまが大切な存在である。秋篠宮さまが会見でそれを打ち出されたことに驚いた関係者は少なくなかった」

 それほど、苦境にある秋篠宮家にとって“崩壊”をすんでのところでつなぎ止めているのは、美智子さまなのだ。秋篠宮家を空中分解へと向かわせた眞子さんの結婚問題。その渦中でも、美智子さまは「家族が苦しい状況のときは、家族全体の苦しみである」と心配されていると、お気持ちを表明されてきた。

「宮内庁には抗議の電話が鳴り止まず、“秋篠宮家はなぜ早く問題を解決しないのか”と職員はますます秋篠宮ご夫妻から心が離れていました。しかし、特にベテランの職員は、平成の30年間にわたって皇室を支え続けた美智子さまへの敬愛が深い。“美智子さまがおっしゃるなら”とご夫妻や眞子さんを献身的に支えた職員も多いのです」(前出・宮内庁関係者)

 眞子さんの結婚直前の10月上旬には、美智子さまは「ミントグリーンのブローチ」をつけて、新たなお住まいとなる旧赤坂御所を訪問された。その姿は、メディアを通じて多くの国民も目にした。

「ミントグリーンの衣装は、眞子さんが婚約内定会見や新年一般参賀など、重要な場面で好んでお召しになります。美智子さまがあえてその色のブローチをされて、眞子さんがいる赤坂御用地に赴かれたのは、眞子さんや秋篠宮家に寄り添われるというメッセージだと受け止められました」(ベテラン皇室記者)

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