上皇ご夫妻に新年の挨拶をされるため仙洞仮御所に入られるご一家。御三方がきれいな横並びになった、貴重なショットだ(宮内庁提供)

両陛下はどう思われるか(1月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)

旧宮家からヒアリング

 では、その相手となる男系男子の「候補者リスト」にはどんな人物が並ぶのだろう。皇室関係の著書が多い評論家の八幡和郎さんが解説する。

「戦後に臣籍降下した11の旧宮家の中でも、東久邇家や賀陽家には、愛子さまと年齢の近い男系男子がいます。ほかにも、戦前に皇室を離れた皇族や、江戸時代に公家の養子となった皇族に由来する『皇別摂家』の子孫まで範囲を広げれば、男系男子の数は案外多いのです」

 もちろん、男系男子だからという理由だけで候補者となるわけではないだろう。ある程度、現皇室とのかかわりを考慮すると、リストの輪郭がさらにシャープに見えてくる。

「東久邇家は、昭和天皇の長女で上皇陛下の姉にあたる成子さんの嫁ぎ先です。親戚づきあいも続いており、2019年には、上皇ご夫妻が東久邇家の当主の見舞いにお忍びで行かれています」(前出・別の宮内庁関係者)

 また、賀陽家の賀陽正憲氏は、天皇陛下の学習院初等科時代のご学友で、かつては自身が黒田清子さん(紀宮さま)の結婚相手として名を挙げられたことがある。

「正憲氏には20代半ばの男系男子の子息が2人いるとされています」(前出・八幡さん)

 2人とも学習院の出身だという。旧宮家以外では、皇別摂家の1つ、近衛家が注目される。

「昭和時代に首相を経験した近衛文麿の本家はすでに男系の血筋が途絶えていますが、文麿の異母弟でオーケストラ指揮者の秀麿の家系には男系男子が残っているとされています」(前出・八幡さん)

 近衛家は代々学習院の出身で、文麿の父・篤麿は学習院院長を務めた人物でもある。『女性セブン』は今回、こうした男系男子を擁する家系に取材を試みた。だが、みな一様にコメントを避けた。過去には饒舌にメディア取材に応じていた人でさえ、頑なに口を閉ざしている。

「旧宮家の男系男子の皇籍復帰はかねてより何度も話題になりましたが、どこか机上の空論のような雰囲気があった。状況が一変したのは、2014年の第三次安倍内閣以降です。万世一系に固執する安倍官邸は、本腰を入れて彼らから直接ヒアリングを行ったそうです。皇籍復帰が現実味を帯びた状況では、取材に応えることも難しくなってしまったのではないでしょうか。

 重ねて、眞子さんのお相手である小室圭さんの金銭トラブルがあれほど取りざたされた状況では、口を開きづらくなるのも無理はないでしょうね……」(前出・皇室記者)

 もちろん、外野がどれほどお膳立てを目論んでも、最後は愛子さまの意思が尊重されなければならない。新しい年を迎えた令和皇室の進む先を明るいものにするためにも、より深い議論が求められている。

※女性セブン2022年1月20・27日号

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