ストレッチのお供は2つのボール
腰痛のタイプを把握したら、次はテニスボール2個をガムテープでグルっと巻いて固定した「ニコタマ」を用意。100円均一ショップでも入手できるテニスボールが、体格や年齢に関係なく誰でも使用できるストレッチアイテムに。指示されたポイントへ的確に当てて「ニコタマ」ストレッチを行なうだけで、ボールが骨と骨の間を広げ、痛みを和げる手伝いをしてくれる。
なお、これら一連のストレッチで血流がスムーズになり、関節の可動域が広がると、顔色は明るく変わり、ダイエット効果にも繋がるという。腰痛予備軍のみならず、健康体の人もぜひトライを!
【ストレッチのポイント】
・セルフチェックで判明したA、B各タイプの割合に沿って、ストレッチを組み合わせよう
・起床時、入浴後、就寝前がストレッチ・タイムに最適
・ストレッチは毎日実行。まずは結果が出始める3週間を目標に続けてみよう
・床で行なうストレッチは、布団の上でなく畳やフローリングなどの上でやること
・どのストレッチも「イタ気持ちいい」と感じるレベルを目安に。やり過ぎは逆効果に!
【注意点】
・腰椎の4~5番は刺激しない
腰椎はパーツごとに上から番号で呼ばれる。脊柱管狭窄症を起こしやすいのは4番~5番で、尾骨からちょうどテニスボール2個分を超えたあたり。そこの刺激はNGだ。
AとBどちらのタイプもOK「ニコタマ仙腸関節ストレッチ」
腰痛解消のヒケツはケツ上にアリ! 仙腸関節に2個のテニスボール「ニコタマ」で刺激を与え、こわばりをアッサリ軽減させるストレッチ。1日1~3回やると良い。
(1)尾骨の位置を確認
尻の割れ目の上にある骨の出っ張りが尾骨。そこにテニスボール1個を当てる(もしくは、片手で握りこぶしを作り尾骨に当てる)。
(2)ボール2個セットを上に
押し当てた1個のテニスボール(もしくは握りこぶし)の上へ乗せるよう、テープで固定したテニスボール2個(ニコタマ)を配置。ここが仙腸関節だ。
(3)下のボール1個を外す
ニコタマの位置を固定し、位置がずれないよう片手でしっかり押さえながら、ボール1個(握りこぶし)を外す。
(4)仰向けの姿勢になる
ニコタマの位置はそのまま、1~3分間仰向けに。腕はどこに置いてもOK。
腰痛タイプA向けストレッチ
日頃から前かがみ気味だった姿勢のクセを直し、体を後方へ引き戻す。
【立ちオットセイ】
立ったままでもできるオットセイ体操。壁に向かって両腕を伸ばし、両足を肩幅に広げて立つ。壁へ全体重をかけ、背中を反らせる。
【オットセイ体操】1日2~3回
腰の筋肉痛や、背中と腰のだるさや張りに悩む人向け。体を反らせて背筋を伸ばした後はスッキリ軽やか、この心地よさはクセになる。
(1)うつ伏せになり、床にひじをつける
うつ伏せの姿勢をとり、手のひらは顔の横に位置するよう床にぺったりとつける。ひじも床につけ、そのままゆっくり大きく息を吸う。
(2)腕を伸ばして背中を反らせる
息を吐きながらゆっくり腕を伸ばし、上体を起こしたまま1~3分間キープする。胸を張り、背筋を伸ばす姿勢を意識する。ヘソが床から離れるほど反らせられれば上出来。
【ニコタマ胸腰椎】1日1~3回
前傾姿勢の立ち仕事や運転業の従事者など、腰付近から上体を前に倒しがちな人にはとくに効くストレッチ。テニスボール2個セットを使用。
(1)肩甲骨と腰の間にニコタマをセット
ニコタマを背中側へまわし、肩甲骨と腰の間、背骨をはさんで対称になるよう置く。普段から前傾姿勢の人は、ちょうどそのあたりの骨が出っ張っている場合があり、そこを挟みこむようにセットする。
(2)ニコタマに乗って寝る
ニコタマの位置をキープしたまま仰向けになり、腰を反らすようなイメージで1~3分間そのままの姿勢を保つ。
【ニコタマ肩甲骨】1日1~3回
パソコンやスマホを長時間使い、肩と首だけ前へ出てしまう姿勢の人に効果的。胸を反らせて正しい姿勢を取り戻すためのストレッチだ。
(1)肩甲骨の高さにニコタマをセット
ニコタマを背中側へまわし、肩甲骨の中央部分にくるよう配置。
(2)ニコタマに乗って寝る
ニコタマの位置はそのまま、仰向けとなり胸を反らすイメージで1~3分間体勢をキープ。