偽物の機械にはメーカーのロゴが入っていないケースや、画面には日本語の表記があることが多いという(写真/渡辺さん提供)
ロゴ、画面表示をチェック
数ある美容施術のなかでも、脱毛マシンは偽物が横行しやすいという。
「脱毛は1回の施術では終わらず、複数回通わなければならないので、1コース40万円など、施術料が高額になります。なかには、20万円ほどの偽機械を使って、『無制限通い放題90万円』などというコースを売り出している悪徳なクリニックもありました」(渡辺さん)
機械の仲介業者が暗躍するケースも考えられる。
「悪徳な仲介業者がクリニックを騙して偽物を買わせているという話も聞きました。しかしあまりに値段が安すぎるので、クリニック側も偽物とわかったうえで購入するケースがありそうです」(渡辺さん)
渡辺さんのツイッター上で「偽物機械の使用」が報告されている都内の有名クリニックに本誌・女性セブンは「事実確認をしたい」と取材を申し入れた。担当者の携帯番号を提示されたが、その電話がつながることはなかった。
そもそも脱毛エステは「通い放題」「永久保証」などの中途解約や精算をめぐるトラブルが多い。全国の消費生活センターには、年間2800件を超える苦情が寄せられる。無用のトラブルを避けるにはどうするべきか。
「脱毛のレーザー照射は医療行為のため、本来は院内に医師がいないと施術できません。ところが信頼できないクリニックでは、院内に医師が不在で、なかには受付係が施術するところもありました。
まずは医師が常駐しているか確かめることが必要です。また、ソプラノチタニウムのような高級機械を使うと、ある程度のお金がかかることを理解し、自分が受けたい施術の目安となる価格を知っておくことも大事ですね」(渡辺さん)
すでにソプラノチタニウムを使った施術を受けている場合、本物か偽物か見極めるポイントを渡辺さんが教えてくれた。
「絶対ではありませんが、この機械は外国製なので、機械の画面に日本語しか出ていないものは、偽物の可能性があります。また、機械の正面に『ソプラノチタニウム』というロゴや、機械を製造している『アルマレーザー』という会社のロゴがどこにもついていない場合も偽物かもしれません」(渡辺さん)
最後に、公益社団法人日本美容医療協会の副理事長で『ドクタースパ・クリニック』の鈴木芳郎院長が警鐘を鳴らす。
「昨年から特定の脱毛機器の偽物が出回っているという話は耳に入っております。安いからと施術を受けたところ、思いもよらない事故が発生する場合もあります。しっかりと情報を見極めたうえで、施術を受けるようにしていただきたいです」
美しさを求めた結果、トラブルに巻き込まれることのないよう気をつけたい。
※女性セブン2022年2月3日号