ライフ

「ペンネームは作品から」漫画家ひうらさとる氏が語る水島新司さんへの感謝

大の水島作品フリークである漫画家ひうらさとる氏

大の水島作品フリークである漫画家ひうらさとる氏

 水島新司さん(享年82)の訃報には、各界から哀悼の声が相次いだ。綾瀬はるか主演でドラマ化された『ホタルノヒカリ』の著者・ひうらさとるさんは、大の水島作品フリーク。ひうらさんがその“愛”を語る。

 * * *
 従兄弟や弟の影響で少年マンガは身近な存在で、小学生の頃から『ドカベン』を読んでいました。

 好きなキャラクターは里中智。岩鬼など無骨な男たちの中にひとりだけかわいい男の子がいたので一目で惹かれてしまって。今でいう推しの感覚で、「里中ちゃんが好きです! 病弱なので元気にしてください」とファンレターも書きました。

 小学生でマンガを描き始めて、細かい部分まで隅々と読んでは、同じようにマンガを描いていたお友達と「このコマいいよね」と盛り上がっていました。例えば、アンダースローで投げる時のユニフォームのシワ。

 投球で腕をグンと上へ伸ばすと胸がグッと張り出して、その瞬間のシワの寄り具合がすごくリアルなんです。水島新司先生はミットやスパイクも非常に細かく描かれていて当時のマンガで緻密さはダントツでした。

「ひうらさとる」をペンネームにしたのは小学生時代。好きなキャラを組み合わせて『野球狂の詩』の火浦健に「ひうら」、里中ちゃんに「さとる」をもらいました。

 火浦健は捨て子の過去や育ててくれた侠客の父を失うなど暗い境遇を抱えながらも、根の明るさやまっとうさが芯にあって、“闇”すぎない。『ドカベン』では明訓ナインやライバルの白新高・不知火守など個性的な面々が次々に登場する。読んでいて元気になれるキャラクターのあり方を、先生のマンガから教わりました。

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
JALの元社長・伊藤淳二氏が逝去していた
『沈まぬ太陽』モデルの伊藤淳二JAL元会長・鐘紡元会長が逝去していた
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン