「羽生は、どの位置ではまったのか確認しに行っただけかもしれません。ただ、このような意見があっても不思議ではないですよ。例えば、野球でエラーした選手がグラブを見れば、道具のせいにするなという意味で『クローブは関係ありません』と言う解説者はいます。それなのに、羽生に対しては、まるで申し合わせたかのように、誰も苦言を言わない。そんな雰囲気が出来上がっている」
同コラムでは団体戦に出場しなかった羽生への疑問も投げ掛けている。
〈そういえば、羽生はSPで2、3位につけた鍵山優真、宇野昌磨の活躍で銅メダルを獲得した団体戦は欠場した。「日本チームの一員である以上、団体戦は出ないにしても頭としてその場にいてほしかった。すべてにおいて、みんなのお手本になる役目が羽生にはあるはず」と前出の大先輩は続けた〉
「このような意見があって当然なのに、熱狂的なファンはすぐに『批判するな』と言う。それは違うんじゃないかと思いますね。そのようなファンは良いコメントばかりを望むのでしょう。しかし、それが羽生選手のためになるとは思えません。『羽生には何も言えない』という異様な空気があると、裸の王様になります。いろんな意見が出て当たり前なんです。
世界のトップ選手なのですから、団体戦で羽生を見たい人は世界中にいたはずです。それが昨今のテレビやスポーツ紙では、良いことだけ言えばいいという雰囲気がある。サンスポのコラムが“斯界の大先輩”という匿名になったのも、その空気があるからでしょう。健全な論評はあって当然。それも応援の形ですよ」
羽生結弦は何を思うか。