女優業も母親業も身体が資本
疲れていると「大変だな」と思うこともありますが、がんばって作るとみんなが「おいしい」と喜んで食べてくれる。だから、「しなきゃいけない」と義務のように思わず、無理のない範囲でなるべく楽しんでやるようしています。女優業も母親業も身体が資本。楽しむよう心がけることで、心と体のバランスがとれるような気がします。
自粛期間は遠くに遊びにいけなかったので、家族と家の周りで縄跳びやスケボーをして運動不足を解消していました。それから、我が家はとくに季節の行事を大切にしています。
私がそのように育ったということもありますね。幼いころ、節分には、両親が鬼になってくれて豆まきし、ひなまつりには母がちらし寿司を作ってくれて、みんなで「うれしいひなまつり」を歌いました。こうしたことが自分の中で楽しい記憶として残っているので、今、自分の子どもたちにも良い思い出として記憶してほしいな、と思っています。先日の節分もお腹を抱えて笑うぐらい、楽しく過ごしました。コロナで暗い気持ちになりがちですが、日々、少しでも笑顔で過ごせるよう心がけています。
こうしたささやかな日常がとても幸せで、大切に思えて、丁寧に過ごしたいと強く思うようになりました。年齢を重ね、子どもを授かったこともありますし、コロナという病気で知り合いの方が亡くなったこともあり、改めて自分自身と向き合い見つめ直したことがすごく大きかったと思います。当たり前のことが当たり前ではなく、尊いものであることを痛感するようになったんです。