コンサートでの披露に向けて、特別なやり取りもあったという。「彼らがこの曲を歌うにあたって『どういう気持ちで歌ったらよいと思う?』という質問を担当ディレクターさんから頂いたので、メンバーに『僕はこういう思いで楽曲を作りました』と手紙を書いたんです。決して『こう歌ってほしい』というお願いではなく、この歌詞を書いた思いや意味を綴りました。
たとえば、歌い出しの部分は、当時僕がニュースを見て、自分の部屋で思ったことです。世界にある本当の悲しみは、僕が住む東京の小さな部屋の窓を開けても全然見えないなと感じたんですよね」(市川さん)
歌詞を受け取ったメンバーの反応はさまざまだったという。
「香取さんは歌詞に衝撃を受け、書いた人は誰なのかと調べていました。また、中居さんはあまりにもいい歌なので、照れくさくて、どんな顏で歌えばいいのか分からない、と話していました」(別のレコード会社関係者)
ウクライナの人々が求めているのは軍事的支援であり、音楽を聴いて平和を願うことではない、という声もある。それでもいま、この曲は多くの人の耳に届き、反戦という大きなうねりを生んでいる。
「いま、街を歩けば駅前で戦争反対を訴えている人がいたり、たくさんの人がSNSで平和を願う投稿をしている。皆のひとつひとつのメッセージが大きな力となり、国のリーダーや政治家の価値観に変化をもたらすことも不可能ではない、と考えているのではないでしょうか。
この曲も17年前のものにもかかわらず、SMAPファンの皆さんのおかげで、再び命が宿りました。もし、僕がつくった曲が少しでもパワーになっているのであれば嬉しいです」(市川さん)
一刻も早くウクライナを包む悲劇が終わることを祈らざるを得ない。