熱愛報道は近年、見られないが

SMAPの曲を流したのは解散後初(写真は2020年12月)

 コンサートでの披露に向けて、特別なやり取りもあったという。「彼らがこの曲を歌うにあたって『どういう気持ちで歌ったらよいと思う?』という質問を担当ディレクターさんから頂いたので、メンバーに『僕はこういう思いで楽曲を作りました』と手紙を書いたんです。決して『こう歌ってほしい』というお願いではなく、この歌詞を書いた思いや意味を綴りました。

 たとえば、歌い出しの部分は、当時僕がニュースを見て、自分の部屋で思ったことです。世界にある本当の悲しみは、僕が住む東京の小さな部屋の窓を開けても全然見えないなと感じたんですよね」(市川さん)

 歌詞を受け取ったメンバーの反応はさまざまだったという。

「香取さんは歌詞に衝撃を受け、書いた人は誰なのかと調べていました。また、中居さんはあまりにもいい歌なので、照れくさくて、どんな顏で歌えばいいのか分からない、と話していました」(別のレコード会社関係者)

 ウクライナの人々が求めているのは軍事的支援であり、音楽を聴いて平和を願うことではない、という声もある。それでもいま、この曲は多くの人の耳に届き、反戦という大きなうねりを生んでいる。

「いま、街を歩けば駅前で戦争反対を訴えている人がいたり、たくさんの人がSNSで平和を願う投稿をしている。皆のひとつひとつのメッセージが大きな力となり、国のリーダーや政治家の価値観に変化をもたらすことも不可能ではない、と考えているのではないでしょうか。

 この曲も17年前のものにもかかわらず、SMAPファンの皆さんのおかげで、再び命が宿りました。もし、僕がつくった曲が少しでもパワーになっているのであれば嬉しいです」(市川さん)

 一刻も早くウクライナを包む悲劇が終わることを祈らざるを得ない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
水原一平容疑者の半生を振り返る(C)BACKGRID,Inc/AFLO
《現地レポート》水原一平容疑者「中学時代は帰宅部」同級生が口を揃える“影の薄さ”「騒いでるのをそばで見ているタイプ」「高校の同窓会には不参加」
週刊ポスト
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン