AGA治療5か月目(2022年2月撮影)

AGA治療5か月目(2022年2月撮影)

 えっ、薬を飲むだけでいいんですか?

「ザガーロは元々、泌尿器科で前立腺肥大の薬として使われていました。ところが、服用患者さんの髪が生えるという副作用が見つかり、AGAに転用されるようになったという経緯があります。だから安全性も高い。これまでよく使われていた『プロペシア』という薬と比べても差は一目瞭然。数値化するのは難しいですが、2倍くらい効果が高いと言っていい」

 毎朝服用している痛風の薬との併用も問題ないとのこと。これなら飲み忘れもなさそうだ。

「併せてミノキシジルの塗り薬の治療も行なっていきましょう。これは市販薬の『リアップ』に配合されているのと同じ成分です。特に生え際にはこちらの成分が有効だとされています」

月2万円の葛藤

 一通り説明を受けた段階で「これは生えるんじゃないか」と、かなりポジティブな心持ちになってきた。ただ、心配なことはまだ残っている。薬の副作用と値段だ。

「まず、副作用として、男性機能が低下することがあります。いわゆるED(勃起不全)の可能性です。それから、お子さんをつくると奇形児が生まれる可能性がゼロではないということが挙げられます。懸念される副作用は、そのくらいですね」

 妻とは仲良しだが、「いびきがうるさい」との理由で最近は別々の部屋で寝ることが多いし、娘から弟や妹をねだられたこともない。夫婦でも子どもは娘ひとりでいいと随分前に話はついているので、これらの副作用は問題なさそうだ。

「もし、子作りの予定があるということであれば、半減期が短く、体から抜けていく時間がより短いプロペシアのほうをお勧めする場合もあります」

 先生、お値段はいかほどでしょうか?

「AGA治療は自由診療なので、各医療機関で自由に値付けできるんです。当院ではザガーロが月に1万3000円。ミノキシジルは有効成分の濃度によって6000~7000円ほどでお出ししています」

 月に約2万円……。高いけれど、それで生えるならギリギリ出してもいい額かもしれない。ゴルフや釣り、パチンコといった趣味、それから毎日浴びるように飲んでいる酒の量を少し控えればなんとかなりそうだ。

「実はこれらの薬は発売から時間が経っているのでたくさんのジェネリック医薬品が存在します。そちらのほうが安いのは確かですが、『先発薬のほうが効果が高い』という意見もあり、当院では先発薬をお勧めしています」

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