連日スポーツニュースの注目の的となっているのが、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督(50才)だ。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、テレビ界における“BIGBOSS”の人気を分析します。
お約束をも変えて楽しませようとするのが“新庄式”です
昨年11月4日、横から見ると顔の半分が隠れてしまいそうな大きな襟のシャツとド派手なスーツ姿で行った就任会見以来、見ない日はないのが「北海道日本ハムファイターズ」のBIGBOSSこと新庄剛志監督です。
監督なのにスポーツ紙の1面を飾り、監督なのに注目選手以上に目立ち、イベントのゲストとして登壇すれば、コロナ禍なのに記者やカメラマンが殺到。さらに、情報・報道番組でもっともインタビューを受けている人です。
そのインタビューの1本が物議をかもしています。2月27日、『シューイチ』(日本テレビ系)内の「中山のイチバン」でMCの中山秀征サン(54才)が沖縄キャンプ中のBIGBOSSを訪ねたときのこと。
「最後になりますけど、一言皆さんによろしいですかね」と視聴者やファンへのメッセージを請うたときに、BIGBOSSは珍しく険しい表情をしながら、こう言ったのです。
「それ、やめましょうって、だから」
と。「面白くないでしょ、いらないでしょ」「全国、やめてほしい」「好きな食べ物とか、昨日どこで何を買いましたか?とか、そっちの方が(皆さん)聞きたいと思います」と持論を示したBIGBOSS。
果たして仕切り直し、「今日のご予定は?」と聞いたヒデちゃんに、「半身浴を40分。汗を出す、みたいな」と右手でBIGBOSSポーズを作り、笑顔で締めたのでした。
この様子は瞬く間にネットを中心に話題となり、3月3日の『バイキングMORE』(フジテレビ系)ではパネルを使って大きく取り上げていました。
スポーツライターの小林信也さんによれば、「最後に一言」は、いちばんアピールしたい内容を自由に発言しやすくするための選手への配慮。そして、ヒーローインタビューなどでは、これで質問を終わりますよという制作側への合図であるとのことで、質問者への理解を示されました。
ですが“新庄式は新常識”ともいわれる昨今。“お約束”をも変えて楽しませようとするBIGBOSSなのでした。