「それまで演技の仕事には消極的だったというか……正直あまりやりたくなかったんですよね(笑)。ワークショップに参加しても、声を出すのが恥ずかしくなってしまって。でも『セブンティーン』を卒業して自分の状況を冷静に見つめ直した時に、『このままモデル一本で食べていくのは厳しいぞ』と思ったんです。自分に何ができるのかは分からないのですが、怖がらずに自分でチャンスを切り拓いていかないとダメだと思って。そこから新しいことに挑戦することに対して前向きに取り組めるようになれました。
グラビアのお仕事を始めたのも、私からマネージャーさんに『私、グラビアとかどうかな?』と提案したんです。女性のマネージャーさんだったので、その瞬間は『えっ、グラビア!?』と言われてしまいましたけど(笑)。とりあえず色々な雑誌に売り込みの挨拶に行って、ありがたいことにお仕事をいただけるようになりました。モデルとはまた違った経験ができて勉強になりましたし、楽しくやらせていただいています」(川津)
「フェイク動画」からの大出世
そうした努力の末に掴んだ、今回の主演女優としてのチャンス──。実はW主演を務める鈴木とは過去にある有名ドラマで“共演”したことがある。
「菅田将暉さん主演の『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)というドラマに2人とも出演していたのですが、私は作中に出てくるフェイク動画で上白石萌歌さん演じるクラスの生徒の“フェイク役”だったんです。なので、教室内の撮影だった鈴木さんとは一度も会っていないんですよ。ただ私も当時、フェイクではないほかの生徒役のオーディションを受けていました。それは不合格でしたが、フェイク役にお声がけいただいたんです。その時のことを振り返ると、今回『モトカレ←リトライ』で一緒に主演をやらせていただけるというのは、身の引き締まる想いというか、期するところはありますね」(川津)
将来は「宮崎あおいさんや二階堂ふみさんのような女優を目指したい」という。