ビジネス

吉野家「生娘をシャブ漬け」不適切発言の常務 「即解任」以外の選択肢がなかった理由

「吉野家」店舗

「吉野家」店舗

 牛丼チェーン大手・吉野家の役員が、4月16日に早稲田大学の社会人向け講座に講師として登壇した際に女性蔑視発言をした件が波紋を広げている。吉野家ホールディングスはこの件で、同社執行役員で、子会社である株式会社吉野家の常務取締役だった伊東正明氏を4月18日付で解任したと発表。問題発言からわずか2日での解任劇だった。

 吉野家側は解任を伝えるリリースの中で、解任理由として〈同氏は人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することの出来ない職務上著しく不適任な言動があった〉と記述。〈本日以降、当社と同氏との契約関係は一切ございません〉と突き放した。

 同氏は早稲田大学が運営している社会人向け講座「WASEDA NEO」の「デジタル時代のマーケティング総合講座」の中で、若い女性向けの自社の戦略を「生娘をシャブ漬け戦略」と表現。さらに、「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢・生娘なうちに牛丼中毒にする。男に高い飯を奢ってもらえるようになれば、絶対に食べない」などと発言したことが明らかになっている。

 すでに指摘されているようにこれは明らかな女性蔑視発言で、女性をモノとして扱うような不適切な発言だったことは間違いない。早稲田大学もすぐに講座担当から降ろすことを決断。このような人権・ジェンダー意識が欠如した発言では、吉野家側も、事実上“即解任”したのは当然の判断だったと言える。

 伝えられている通り、吉野家は女性客をいかに取り込んでいくかに腐心していた。今回の件で女性の既存顧客や潜在顧客層が離れてしまうのは吉野家にとって大きなダメージとなるから、解任以外に選択肢はなかったはずだ。

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン