組み合わせ次第で禁忌にもなる
品質がよく、安全性がわかっている成分のサプリメントでも、のみ合わせを間違えると効果が薄れたり、健康被害が出るケースもある。
「ウコンエキス(クルクミン)には、血液をサラサラにする効果が認められています。しかし、アスピリンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛剤と一緒にのむと、出血が止まりにくくなるなどのリスクがある。薬剤性肝障害の原因薬物としての報告件数がもっとも多く、2005年の『民間薬及び健康食品による薬物性肝障害の調査』では、3割近くがウコンエキスのサプリメントによるものです」
西洋オトギリソウを原材料とした「セントジョーンズワート」は、ヨーロッパの伝統医学でうつ病や更年期障害、自律神経失調症などの症状に効くとされているが、免疫を抑える薬(シクロスポリン、タクロリムス水和物)や気管支拡張薬(テオフィリン等)、抗てんかん薬(フェニトイン等)、心臓の働きを強める薬(ジゴキシン等)、不整脈を抑える薬(ジソピラミド等)などを服用している人がのむと、これらの薬の血液中の薬物濃度が下がり、薬が効かなくなる可能性がある。
ほかにも「セサミン」と降圧薬、「葉酸」と抗てんかん薬、「DHA」と糖尿病治療薬、「鉄分」とテトラサイクリン系の抗生物質やニューキノロン系の合成抗菌薬、甲状腺ホルモン剤など、「サプリ×薬」の禁忌は多い。
※女性セブン2022年5月12・19日号