国際情報

新型コロナ感染拡大が続く中国 1億6000万人がロックダウン下に

厳格なロックダウンを続ける中国

厳格なロックダウンを続ける中国

 中国では新型コロナウイルスの感染が拡大しており、上海市ではすでに全面的なロックダウン(都市封鎖)態勢がとられている。また、首都・北京でも一部地域でロックダウンに入っているなど、中国全土の20以上の都市でロックダウンが拡大し、経済成長率が下降するなどの影響が出ている。

 今後もこのような深刻な事態が続けば、秋に予定されている第20回中国共産党全国代表大会(党大会)の延期などの政治スケジュールの変更にもつながりかねないとの懸念が広がっている。一方、上海では感染者数が徐々に減りつつあるが、当面は厳重な監禁状態が続きそうだ。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。

 中国の政治の中心地である北京では、数百万人の住民が1カ月以上にわたって厳重な監禁状態にある上海のようになるのを避けるため、1日で約2000万人の市民のPCR検査が続けられている。

 市政府はさらに、これ以上の感染を防ぐため、5月4日から全体の10%に当たる40以上の地下鉄駅を封鎖したのに加えて、市全域の158のバス路線を閉鎖した。

 また、北京の学校はオンライン授業に切り替わっており、5月11日まで継続する方針だ。

 上海市では5月に入って感染者数が減少しているものの、4日には4982人の感染が報告。確定感染者数は58万人以上となっており、当面は全市域のロックダウンを継続せざるをない状況だ。

 中国メディア「財新」によると、中国では3月以降、これまでに上海市、吉林省長春市、河北省邯鄲市、福建省泉州市、江蘇省昆山市など多数の大都市がロックダウンに入り、影響を受けた市民は中国全土の22の都市または地区の合計1億6000万人を超えるなど、今後も深刻な状況は続きそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン