ライフ

『週刊現代』元編集長が語る変形性股関節症の過酷さ 発症から“卒業”まで

今年1月に手術した加藤晴之氏の左股関節は骨が削り取られ、代わりに「人工股関節」が入れられている(写真提供/加藤氏)

今年1月に手術した加藤晴之氏の左股関節は骨が削り取られ、代わりに「人工股関節」が入れられている(写真提供/加藤氏)

 痛みでうまく歩けない、靴下が履けない、夜も眠れない──元『週刊現代』の名物編集長・加藤晴之氏(66才)が悶絶したのが「変形性股関節症」だ。

 脚の付け根にある左右の股関節は人体で最も大きな関節で、骨盤と大腿骨を繋ぐ“要”。周囲には大腿四頭筋や内転筋などがあり、「立つ」「歩く」「座る」など下肢を大きく動かす際に重要な役割を果たしている。その股関節の軟骨がだんだんすり減って変形したり、骨同士がこすれて炎症を起こしたりする病気が変形性股関節症だ。加藤氏は言う。

「手術前は左の股関節が曲がらなくて、靴下を履くのも大変でハアハア言うようになった。足の爪を切ることも靴紐を結ぶこともできなくなりました。鎮痛剤を飲まないと痛みで眠れなかった。もっと早く手術を受けていれば、そう今は思いますよ」

 加藤氏は今年1月に左の股関節を人工股関節に換えたが、「痛みがなくなった」と言う。股関節の痛みに襲われたのは講談社を60歳で退職し、フリーランスとして活動を始めた2017年頃。友人と計画した富士登山に向けてのトレーニングがきっかけだった。

「ジムの階段状のマシンで激しく運動したら、左の股関節がものすごく痛くなった。近所の整形外科を受診したら『変形性股関節症』と診断され、医師に『左股関節の軟骨がほとんどない』と告げられました。その際は、『鎮痛薬しか治療法はない』と薬を処方された。旧知の理学療法士に相談しても、『股関節周りの筋肉をほぐすくらい』と言われました」(加藤氏)

 その後、痛みが和らいだが、1日1錠の痛み止めの服用は続けたという。転機はコロナ禍だった。

「コロナ禍で運動不足になって体重が少し増えたせいかもしれません。2020年夏頃に痛みがひどくなり、鎮痛剤を追加しました。それでも痛みは治まらず、ついに股関節がほとんど曲がらなくなり、片足を引きずって歩くようになった。その姿を見た知人の勧めもあり、今年、手術を決断しました」(加藤氏)

 手術にあたって重視したのは、執刀する医師の“腕”だった。

「人工股関節の手術は医師の練度と手先の器用さなどで差があると思ったのです。それで症例数が多く一般向けにも解説記事を書かれている先生(済生会横浜市東部病院の船山敦医師)に連絡しました」(加藤氏)

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン