国内

パパ活飲酒・吉川氏だけじゃない「比例復活ゾンビ議員」たちの不適切行為

有権者に選ばれて当選したわけではない比例復活議員の中には…(時事通信フォト)

有権者に選ばれて当選したわけではない比例復活議員の中には…(写真は吉川赳・衆院議員/時事通信フォト)

 元岸田派の吉川赳・衆院議員は本誌・週刊ポストが18歳女子大生との「パパ活飲酒」を報じた後、国会にも会期末まで姿を現わさず、“逃避行”を続けている。説明責任も果たさないまま「離党」で逃げ切ろうとする脳裏には、これまでのゾンビ議員たちの“前例”が浮かぶからだろう──。

「総理が携帯に電話しても出ないらしい」。官邸関係者からはそんな話が漏れてきた。

“人の噂も七十五日。雲隠れして待っていれば、そのうち有権者も忘れてくれる”。そんなメンタルなのだろう。6月30日にはその吉川氏に税金から約290万円の夏のボーナスが支払われる。どこまでも往生際が悪く、有権者への責任など眼中にないようだ。

 というのも、吉川氏は選挙区である静岡5区の有権者に選ばれて当選したわけではない。

 初当選した2012年総選挙以来、これまで4回の総選挙でいずれも対立候補の細野豪志氏に大差で敗北、1回も選挙区で当選したことがない。昨年の総選挙では当選者との得票差を示す「惜敗率」が48%とダブルスコア以上の票差で落選したにもかかわらず、重複立候補した比例代表で復活当選した。初当選も昨年も、自民党大勝による、いわば「おこぼれ」で国会議員バッジをつけたのだ。

 不祥事を起こす議員には、吉川氏のような比例復活議員が目立つ。政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。

「選挙が楽だと政治家の質が下がる。本来、小選挙区制は1人しか当選できない厳しい選挙制度だが、比例代表への重複立候補を認めたためにおかしなことになった。大政党ではほとんどの候補が重複立候補し、勝利した政党の候補はたとえ小選挙区で落選してもかなりが比例で救済されてしまう。選挙が楽になって“言動を慎まないと有権者の審判で議席を失う”という緊張感が薄くなり、モラルが低い議員が国会に出てくる。

 自民党が大勝した2012年総選挙で初当選した大量の議員たちは追い風で苦労知らずに当選を重ね、不祥事が相次いで『魔の2回生』『魔の3回生』などと呼ばれた。彼らがその典型です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン