藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

株式・債券・投資信託・FXそれぞれの特徴を解説 初心者はどれから始めるべき?

投資初心者が知っておくべき金融商品ごとの基礎知識を解説

投資初心者が知っておくべき金融商品ごとの基礎知識を解説

 いざ投資を始めようと思っても、投資の対象が多すぎてどれから始めていいか分からない人も多いはず。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第2回は、「投資を始めたい人は、まずどの金融商品を選べばよいか」。

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 前回、投資は、ほとんどの人にとってデメリットよりメリットのほうが大きいとお伝えしました。なんとなく投資の世界に踏み出すことを躊躇していた人も、えいっ!と飛び込む勇気が出たのではないでしょうか? とはいえ、なんの準備もせずに投資の海へ飛び込むのは危険です。大事故にあわないために、準備体操はしっかりしておきたいところ。そこで今回は、投資を始める前に知っておくべき金融商品の基礎知識をお話しします。

 投資するといっても、対象となる種類はさまざまで、それぞれ特徴は異なります。自分のライフスタイルや性格にあった金融商品を選ぶことが、楽しい投資生活をスタートさせる第一歩です。

 まずは主な金融商品の種類と特徴を理解しましょう。

株式:値上がり益や配当金、株主優待も

【しくみ】会社が資金調達のために株式を発行。投資家は証券取引所を通じて、株式を購入します。個人投資家が自由に売買できるのは、証券取引所に上場している株式で、日本株は、約3800銘柄ほど。

【特徴】株主になった会社の成長を享受できます。今後成長しそうな企業を発掘する楽しみも。景気や政治に大きく影響を受けるため、自然と経済に詳しくなる副産物もあります。

【利益】安い時に買って高いときに売って得られる値上がり益や、保有期間中に受け取る配当金。また、おまけとして会社の商品などがもらえる株主優待も。

【必要な資金】数万円~。

【リスク】買ったときよりも上がったり、下がったりする価格変動リスク。投資した企業が破綻する、不祥事を起こすなどの信用リスク。

債券:保有中は定期的に利子が受け取れる

【しくみ】国、地方公共団体、会社が発行する借用証書のようなもの。満期時に受け取れる金額や、利子の金額はあらかじめ決まっています。満期を迎えなくても途中で売却することも可能です。

【特徴】基本的に満期まで持っていれば、元本が保証されます。保有中は、定期的に利子が受け取れますので、定期預金に似ています。

【利益】保有期間中に受け取る利子。途中売却で得られる値上がり益。

【必要な資金】1万円~。

【リスク】途中で売却する場合は価格変動リスク。発行元がつぶれたり、元本の払い戻しをできなくなる信用リスクがあります。

投資信託:毎月定額の積立投資が人気

【しくみ】複数の投資家から集めたお金を、資産運用のプロが株式や債券などいろいろな商品に分散投資してくれるパッケージ商品です。

【特徴】世界中の金融商品に、少額で分散投資できる唯一の金融商品。専門家に運用をおまかせできるので、ほったらかし投資も可能です。毎月決まった金額を買い付ける積立投資が人気。

【利益】安い時に買って高いときに売って得られる値上がり益。保有期間中に受け取る分配金。

【必要な資金】数百円~。

【リスク】投資信託に組み入れられている株券や債券の価格変動リスク。投資信託に組み入れられている株式や債券の発行体が破綻する信用リスク。

FX:レバレッジで自己資金以上の金額を投資可能

【しくみ】「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本では外国為替証拠金取引とも呼ばれています。外貨を買ったり売ったりして、その買値と売値の差益を得ることを目的に取引を行う比較的新しい金融商品です。

【特徴】自己資金以上の金額を投資できる「レバレッジ」を使えるのが最大の特徴。株などに比べ通貨の種類は少ないので、選択に悩まなくてよいのも魅力です。

【利益】買った通貨が上昇したときに売却して得られる差益(逆に売った通貨が下落した時に買い戻して利益を出すことも)。取引している2つの通貨の金利差によって発生するスワップポイント(預金金利のようなもの)。

【必要な資金】数千円~。

【リスク】通貨が上がったり、下がったりする為替変動リスク。取引している通貨ペアの金利差が縮小する金利変動リスク。

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