芸能

武田鉄矢が語る吉田拓郎の凄さ「もう涙がボロボロ流れて…」最高の思い出の曲

武田鉄矢が吉田拓郎の思い出の1曲を振り返る

武田鉄矢が吉田拓郎の思い出の1曲を振り返る

 今年いっぱいで音楽活動を退くことを発表している吉田拓郎(76才)。数々の名曲を残してきた吉田に大きな影響を受け、彼を敬愛する歌手は少なくない。歌手として、そして俳優として活躍する武田鉄矢(73才)もその1人。武田が、吉田の思い出の1曲を語る。

 * * *
 吉田拓郎が我々を驚かせたのは、あの“老人の声”です。まるで老いた自分が青春を見ているのではと思わせる歌声でした。『マークII』という恋歌では、恋の実らぬ悲しみを歌った後、最後に、突然老いぼれた自分が恋を懐かしむ情景が差し込まれています。

 映画『刑事物語』を撮影する時に、どうしてもあの声が欲しくなって主題歌をお願いしました。この映画は野暮ったい刑事の貫いた純愛が破れ、しかし、彼は想い人に祝福の言葉をかけて去る。時間が経てば、きっと笑って話せる恋になる。そういう遠い時間の彼方から聞こえてくるのは、あの歌声しかない。

 出来上がった『唇をかみしめて』を聴いた時、「これだ!」と思いました。ラストシーンのリハでスタッフが仮歌をかけてくれた時は、もう涙がボロボロ流れて……。私にとって最高の思い出の曲です。

【プロフィール】
武田鉄矢(たけだ・てつや)/1949年生まれ、福岡県出身。1972年にフォークグループ「海援隊」としてデビュー。1977年に映画『幸福の黄色いハンカチ』に出演以降は俳優としても活躍。代表作はドラマ『3年B組金八先生』など。

取材・文/小野雅彦

※週刊ポスト2022年9月2日号

ニューアルバム『ah-面白かった』を6月29日に発売(時事通信フォト)

ニューアルバム『ah-面白かった』を6月29日に発売(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン